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鈴鹿山
「鈴鹿山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鈴鹿山の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
楓どの、あの月を見やれ、綺麗な月ではござらぬか」 「ほんに、十六夜の月はおぼろに
鈴鹿山……」 と、楓がうっとりと歌いかけると、佐助は何思ったか急にそわそわして....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ちには特に得意の美音で、謡《うたい》をうたい出したのもありました。ましてや間近き
鈴鹿山、ふりさけ見れば伊勢の海……なんぞと口吟《くちずさ》んだ時は、いかにも好い....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
鼾の主《ぬし》は見えないで、見上げるところに大きな額《がく》、流るる如き筆勢で、
鈴鹿山、浮世《うきよ》をよそに振りすてて いかになり行く我身《わがみ》なるらん....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
煙縹渺《うんえんひょうびょう》たるところ、山がかすんで見えるだろう、あれが伊勢の
鈴鹿山だ」
「えッ、伊勢の
鈴鹿山かい」
米友が眼を円くすると、道庵が乗り気にな....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ほど、それは一応は尤《もっと》もなお心づかいでございますが、この胆吹山や、伊勢の
鈴鹿山が、名ある盗賊のすみかであったことも、もはや過ぎ去った昔のことでございます....
「田村将軍」より 著者:楠山正雄
ったのは、田村麻呂の時から、そうなったものだということです。 田村麻呂はその後
鈴鹿山の鬼を退治したり、藤原仲成というものの謀反を平らげたり、いろいろの手柄を立....
「生前身後の事」より 著者:中里介山
しめる能率であるから遂に紙型なしで一冊をやり上げてしまって、それから第二冊目の「
鈴鹿山の巻」に取りかかったのである。 この巻は前の巻よりも紙数は少なかったが、....
「人身御供と人柱」より 著者:喜田貞吉
たる生活を緩和せんが為にしばしば出でて里人を襲撃する。それが伝説化すれば戸隠山や
鈴鹿山の鬼神となり、鬼が島のお話ともなる。そして平素その襲撃に悩まされた隣接村落....
「澪標」より 著者:外村繁
、早朝の田園の風景は至って清明である。遥か北方に伊吹山が聳えている。北から東へ、
鈴鹿山脈の峰峰が連っている。空は一面淡青色で、その一つの峰を中心にして、東の空が....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
よいよ白く鋭く見える。 馬子はまた訊ねて、 「旦那、安濃郷の雲林院村というと、
鈴鹿山の尾根の二里も奥だが、そんな辺鄙なところへ、何しに行かっしゃるのじゃ」 「....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
たのが縁であった。 後になってだんだん話しあってみると、その梅軒は、以前、伊勢
鈴鹿山の安濃郷に住んでいて、ひところは多くの野武士を配下にもち、戦国のみだれに乗....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
に売った伊藤松坂屋などの祖も、よくは知らないが、古市の平家武者の末かと思われる。
鈴鹿山、関附近の山地から、伊賀へかけても、平家の一族は、多かったらしい。平家重代....
「山の人生」より 著者:柳田国男
瞰していたという鬼などは、この系統の鬼の中の最も古い一つである。酒顛童子にせよ、
鈴鹿山の鬼にせよ、悪路王・大竹丸・赤頭にせよいずれも武力の討伐を必要としておりま....