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鉄壁
「鉄壁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鉄壁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
さぐりをして歩かねばならぬほど勝手がちがっていた。地震のように機械の震動が廊下の
鉄壁に伝わって来て、むせ返りそうな生《なま》暖かい蒸気のにおいと共に人を不愉快に....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
った。 「もう火災も消えたから船の中へ入って、さかんに瓦斯焔《ガスえん》切断機で
鉄壁を切開いていることだろう。そして何かを発見するつもりだろう」 「ふふむ。いい....
「千年後の世界」より 著者:海野十三
か」 とフルハタが訊くと、 「これは孔をあける器械です。土でもコンクリートでも
鉄壁でも、かんたんに孔があきますわ。その洞穴《ほらあな》になっているところ、さっ....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
た。出口にはどこから現れたのか、武装した三十名ほどの警官隊がズラリと拳銃を擬して
鉄壁のように並んでいる。 「頭を出すと危い!」 警官が注意した。 「あッはッは....
「地中魔」より 著者:海野十三
形に植えつけられてあった。これがブーンと廻転を始めると、土は勿論、硬い岩石でも、
鉄壁でも、コンクリートでも、まるで障子に穴をあけるのと同じように、スカスカ抉られ....
「海底大陸」より 著者:海野十三
、話してみよう」 いったい何を始めようというのだろう。 エバン船長は相変らず
鉄壁のような広い胸をはって、ゆうぜんと近づいてきた。 「やあ、さすがのわしも弱っ....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
はて、解らん。何の事ッたろう。何度読直しても『今朝店焼けた』としか読めない。金城
鉄壁ならざる丸善の店が焼けるに決して不思議は無い筈だが、今朝焼けるとも想像してい....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
る、母衣を開いて、図書の上に蔽いながら)この中へ……この中へ―― 図書 や、金城
鉄壁。 夫人 いいえ、柔い。 図書 仰の通り、真綿よりも。 夫人 そして、確かり....
「地球要塞」より 著者:海野十三
動を発生するの技術を心得おりて、その怪振動を利用し、自己の姿を透明にし、いかなる
鉄壁なりといえども、自由に侵入し来ること之なり。ああ、金星超人こそ、正に現代の恐....
「怪塔王」より 著者:海野十三
が、空間をつつーっと走りますと、そのたびに、その光線のとおりみちにあたった怪塔の
鉄壁から、ぱちぱちと火花が散ります。 怪塔王の手もとにくるいがあるのかして、さ....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
やさしいことではなく、からだとからだが、いやというほどぶつかり、そうかと思うと、
鉄壁に、がーんと叩きつけられ、戦車が海底にやっと達したときには、とうとう二人とも....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
」 「はあ、」 と宰八も、聞定めて、吻と息して、 「まず構外だ、この雨戸がハイ
鉄壁だぞ。」と、ぐいと圧えてまた蹈張り、 「野郎、入ってみやがれ、野郎、活仏さま....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
歪曲され、又阻害されて居ることであろう! 彼等は真理に対して、完全に防衛されたる
鉄壁である。われ等が神の啓示を口にすれば、彼等は、過去に於て現れたる啓示を以て完....
「科学が臍を曲げた話」より 著者:海野十三
地表と電気天井の間で煙のように消えてしまったものではなく、実に電波にとっては金城
鉄壁だと思われていた電気天井をばまるで籠の目から水が洩るように、イヤそれよりもX....
「西航日録」より 著者:井上円了
し。午後二時ジブラルタルの海峡に達し、三時入港す。港内にありて砲台を望むに、金城
鉄壁もただならざるなり。 山勢屹然千仞余、砲門高構圧坤輿、金城
鉄壁独難比、恐是当....