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鉄工所
「鉄工所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鉄工所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「骨を削りつつ歩む」より 著者:佐左木俊郎
。無論、みんな反対だった。で私は、労働でもやろうと考えて、今村家から出て川口町の
鉄工所へと行った。 その頃、私を今村家へ書生に入れてくれた、私の従兄弟《いとこ....
「怪夢」より 著者:夢野久作
な老職工だからであった。それがこの工場の十字架であり、誇りであると同時に、数十の
鉄工所に対する不断の脅威となっていたからであった。 だから人体の一部分、もしく....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
組織することに成功したと云うではないか。僕はすっかり嬉しくなっている。然かも××
鉄工所の労働者が七名も参加しているとは何んと素晴しいことだ。たしかに、その××鉄....
「爆弾太平記」より 著者:夢野久作
うので艫櫓を受持ってくれたから吾輩、ホッと安心したよ。友太郎はその時分まで、南浜
鉄工所に出て、発動機の修繕工を遣る傍ら、大学の講義録を取って勉強していたもんだが....
「海」より 著者:梶井基次郎
夜のひき明けにかけてひどい暴風雨があった。明方物凄い雨風の音のなかにけたたましい
鉄工所の非常汽笛が鳴り響いた。そのときの悲壮な気持を僕は今もよく覚えている。家は....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
学部のK教授。それに、倫敦から一しょに来たT博士と、だいぶお医者が多い。そのほか
鉄工所のK工学博士、建築家のY博士、倫敦正金支店のK氏一家、N氏夫妻、砲兵大尉だ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
《じょうりゅう》所、製油場、時計製作所、製鋼所、製銅所、その他少なくも二十余りの
鉄工所があって、そのうち、ロオ、シャーティヨン、オーダンクール、ブールの四カ所に....
「町内の二天才」より 著者:坂口安吾
と見ても、ブリキ屋の倅、菓子屋の次男坊、医者の子供、フロ屋の三平、ソバ屋の米友、
鉄工所のデブ、銀行の給仕、もう、指の数が足りねえや。長助なんぞの及びもつかない凄....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
この荒々しい動作が可能だということすらも人々は今まで考えたことがなかった。人々が
鉄工所の中や工事場でしているような動作が、このキチンとした家の中でもやろうと思え....
「母たち」より 著者:小林多喜二
て、あわてたそうよ。 夜が明けてから、お前が可愛がって運動に入れてやった「中島
鉄工所」の上田のところへ、母が出掛けて行ったの。若しも上田の進ちゃんまでやら」と....
「雪の夜」より 著者:織田作之助
べるのが毎晩のことで、何をする男かと、あやしまぬものはなかったのである。松本自身
鉄工所の一人息子でべつにけちくさい遊び方をした覚えもなく、金づかいが荒いと散々父....
「父」より 著者:矢田津世子
が自分の老齢を気付かっての万一の時の用意と思われる。ここ一、二年は戦時景気で父の
鉄工所は好調を示しているので子供たちへの分配高もだんだんにのぼってきている。父は....
「冒した者」より 著者:三好十郎
の手で、川崎の方の小さい工場で、爆弾くらってぶっこわれたままで手を附けずにあった
鉄工所だよ、そいつをタダみたいに安い値段でソックリ買い取ってな、いや私も調査に行....
「硝子を破る者」より 著者:中谷宇吉郎
、それから出る熱気に大量の空気を混ぜて送風器で送り出すものである。知人をたよって
鉄工所に頼み込み、やっと装置は出来たが、エンジンから送風器へのベルトがどうしても....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
石炭の売込みに飛び込んだ。ふろ屋、精米所、ガラス屋から、日立造船の前身である大阪
鉄工所、稲畑染工所、尼崎汽船などの大ものにも取組んでいった。長谷川合名会社は間も....