鉄床[語句情報] »
鉄床
「鉄床〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鉄床の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「古事記物語」より 著者:鈴木三重吉
に鳴かせました。 それから一方では、安河の河上から固い岩をはこんで来て、それを
鉄床にして、八咫の鏡というりっぱな鏡を作らせ、八尺の曲玉というりっぱな玉で胸飾り....
「令狐生冥夢録」より 著者:田中貢太郎
へ往った。そこには入口に榜があって誤国之門という文字が見えていた。その門の内には
鉄床があって、その上に数十人の者が坐らされていた。皆重罪の者と見えて、手には手械....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
しからば帝食うただけの卵を出すべしとて、牛頭《ごず》人身《じんしん》の獄卒して、
鉄床《かなとこ》上に臥《ふ》したる帝を鉄梁もて圧《おさ》えしむるに、両肩裂けて十....
「鍛冶の母」より 著者:田中貢太郎
を聞いて尋ねて往った。 鍛冶屋の庄吉は仕事場で仕事をしていた。庖丁らしいものを
鉄床の上に置いてそれを鉄槌で鍛えていた。 飛脚は其処へ入りながら家の内に注意し....
「贋紙幣事件」より 著者:甲賀三郎
さい鍛冶屋があった。ブーブーと鞴でコークスの火を燃やして、その中で真赤にした鉄を
鉄床の中に鋏で挟んで置いて、二人の男がトッテンカンと交る交る鉄鎚で叩いていた。叩....
「精」より 著者:マクラウドフィオナ
ぱらぱらと音をさせた。陸に飛んで来る海鳥のさけび声が森の上をかなしく渡って来た。
鉄床に物を打ちつけるような遠い響きが森のあなたのはげ山から響いて来た。 「カアル....