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鉄材
「鉄材〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鉄材の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
た。葉子は思わずぎょっとして夢からさめたように前を見ると、釣《つ》り橋《ばし》の
鉄材が蛛手《くもで》になって上を下へと飛びはねるので、葉子は思わずデッキのパンネ....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
下りて行く海底はそんなものは見付からないだろう。お目に懸れるのは、骸骨に、腐った
鉄材、それに深海魚ぐらいのところだろうよ」 「いや、必ず持って来てやるよ、ははは....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
過ぎると、此処らももう院線の工事に着手しているらしく、路ばたの空地に投げ出された
鉄材や木材が凍ったような色をして、春のゆう日にうす白く染められている。村里のとこ....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
事件|引継簿《ひきつぎぼ》 或る冬の朝のことであった。 重い
鉄材とセメントのブロックである警視庁の建物は、昨夜来の寒波《かんぱ》のためにすっ....
「海底都市」より 著者:海野十三
えてみただけでも身ぶるいがする。あのすごい水圧に対して耐《た》える材料といえば、
鉄材とセメントを使ってするにしても、たいへんな量がなければならない。それにさ、う....
「恐竜島」より 著者:海野十三
られて、ひんまがったまま水中につかつているのだった。 これが大きな柱だったり、
鉄材に木ネジでとめてあるのだったりすれは、木ネジの方が折れてはなれてしまったこと....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
えされていたのであった。後で分ったことであるが、敵機にはいずれも強磁力を利用した
鉄材反発装置というものが備えてあって、地上から舞上るキンギン国側の砲弾は、機体に....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
約三十倍となる。そこへ持って来て、これは一名『鉄の呪い』という名があるくらいで、
鉄材を追駆けて走りまわるのじゃ。じゃによって、いかなる戦車群、いかなる大艦群、い....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
は、工事は三分の二を終ったところであった。工事は、まず鉄塔が組立てられると、横に
鉄材の腕が伸び、その先へだんだん新しい別のうきつきの鉄塔が取付けられ、上には飛行....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
ルを越しているので、いくらか霞んで見える。振り仰いで見ると流石に大きかった。太い
鉄材の組合せの縞が直きに平らな肌になり、細く鋭く天を衝く遥かな上空の針の尖に豆の....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
。塵埃の塹壕。汗をかく起重機。耳を突く合図の呼子。骸骨のような貨物船。赤く錆びた
鉄材の荒野。鳥打帽をかぶって首に派手な布を巻いた波止場の伊達者。眼の円い労働者た....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
ルツェルンの湖では汽船の羅針盤が氷って岩壁に熱烈な接吻をした。巴里では二つの橋の
鉄材が収縮して交通遮断になった。ヴェニスでは運河と礁湖がすっかり硝子張りになって....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
、車室の深紅の絨毯を撫でた。 2 車輪とレイルとの摩擦による火気が、
鉄材を伝わって、上って来るのかも知れなかった。室内は、莫迦げて暑かった。そのため....
「火の扉」より 著者:岸田国士
、板べいも立ちならぶ間をぬけて、やゝ広い草地に出る。そこにもさま/″\な形をした
鉄材が山のように積まれており、なかには明らかに砲身と思われるものが赤さびたまゝ不....
「春の修善寺」より 著者:岡本綺堂
過ぎると、ここらももう院線の工事に着手しているらしく、路ばたの空地に投げ出された
鉄材や木材が凍ったような色をして、春のゆう日にうす白く染められている。村里のとこ....