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鉄杖
「鉄杖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鉄杖の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
渡してなるものかッ。出合えッ、立ち合えッ」 叫びざま追いかけて来て、荊玉造りの
鉄杖ふりあげながら、笑止にも挑みかかったのは玄長法師です。 「まだ迷いの夢がさめ....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
下締なし、裳をすらりと、黒髪長く、丈に余る。銀の靴をはき、帯腰に玉のごとく光輝く
鉄杖をはさみ持てり。両手にひろげし玉章を颯と繰落して、地摺に取る。 右に、湯尾峠....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
手の、にぎやかにも、おどろおどろとした無気味な音につれて、 獄卒|四方に群がりて
鉄杖振り上げ鉄の 牙噛みならし、ぼっ立ぼっ立 二六時中がその間 くるりくるり追廻....
「切支丹転び」より 著者:田中貢太郎
役人の怒鳴る声がそこでもここでもしていた。 「こら、転ばないか」 役人の一人は
鉄杖を持ち直して、脚下に転がった人俵の一つの胴中をびしゃりとやった。その人俵から....
「三国志」より 著者:吉川英治
どっていた。 昼のように大地は明るい。 見れば、夜叉のような人影が、矛や槍や
鉄杖をふるって、逃げ散る旅人や村の者らを見あたり次第にそこここで殺戮していた。―....