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鉄腸
「鉄腸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鉄腸の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「牛肉と馬鈴薯」より 著者:国木田独歩
るこの眼に愛嬌《あいきょう》を含めて凝然《じっ》と睇視《みつめ》られるなら大概の
鉄腸漢も軟化しますなア。ところで僕は容易にやられて了ったのです。最初その女を見た....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
柴四朗「佳人之奇遇」、「東洋之佳人」、矢野竜渓の「経国美談」、「浮城物語」、末広
鉄腸の「雪中梅」、「花間鶯」、木下尚江の「良人の自白」、「火の柱」、内田魯庵の「....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
で少しも文学を解していなかった。議会の開けるまで惰眠を貪るべく余儀なくされた末広
鉄腸、矢野竜渓、尾崎咢堂等諸氏の浪花節然たる所謂政治小説が最高文学として尊敬され....
「文学における今日の日本的なるもの」より 著者:宮本百合子
世家として、自身を感じていたのであった。 福沢諭吉は勿論のこと、東海散士、末広
鉄腸、川島忠之助、馬場辰猪等にしろ、自身と専門的な作家、小説家の生活とを結びつけ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
て、
「何事でもです、幕府を敵として孤軍報国のあの義戦に加わろうというのは、赤心
鉄腸を備えた勇士でなければできないことです」
北原賢次がムキになると、竜之助は....
「明治十年前後」より 著者:淡島寒月
で埋めて、演芸を復活させようとつとめた。 そのうち、かの『雪中梅』の作者|末広
鉄腸が、『朝日新聞』に書いた。また服部誠一翁がいろいろなものを書いた。寛(総生)....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
あれば、船は微塵と砕けるは必定、実に三人の命は風前の燈火の如くであります。流石に
鉄腸強胆な文治も、思わず声を挙げまして、 「不幸なる我が運命、何卒敵を討つまで....
「工学博士末広恭二君」より 著者:寺田寅彦
補給し難い大きな損失を受けた。 末広君の家は旧宇和島藩の士族で、父の名は重恭、
鉄腸と号し、明治初年の志士であり政客であり同時に文筆をもって世に知られた人である....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
気力なるを嘆ぜしとか聞く。儂思うてここに至れば、血涙《けつるい》淋漓《りんり》、
鉄腸《てっちょう》寸断《すんだん》、石心《せきしん》分裂《ぶんれつ》の思い、愛国....
「田沢稲船」より 著者:長谷川時雨
青萍《すえまつせいひょう》、福地|桜痴《おうち》、矢野|竜渓《りゅうけい》、末広
鉄腸《すえひろてつちょう》がある。 夫松さんは伊藤博文の愛婿《あいせい》で、若....
「瘠我慢の説」より 著者:福沢諭吉
《ろぼう》に彷徨《ほうこう》するの事実を想像し聞見《もんけん》するときは、男子の
鉄腸《てっちょう》もこれが為《た》めに寸断《すんだん》せざるを得ず。夜雨《やう》....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
安条例で東京を逐われて、しばらく大阪に住んでいた。政治論の盛んな時代で、かの末広
鉄腸居士の政治小説『雪中梅』などが盛んに行なわれたので、機を見るに敏なる大阪の興....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
官者よりも自由であって、大抵|操觚に長じていたから、矢野龍渓の『経国美談』、末広
鉄腸の『雪中梅』、東海散士の『佳人之奇遇』を先駈として文芸の著述を競争し、一時は....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
って行った。 その後ろ姿も見、また秀吉の営をも上に仰ぎながら官兵衛ほどな武士の
鉄腸も、掻きむしられる思いがした。叱って追い返した郎党はともあれ、秀吉の寂寥を考....