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鉄軌
「鉄軌〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鉄軌の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
が赤い札を卸《おろ》して、ぶうと鳴って来る。入れ代って後《うしろ》から町内の風を
鉄軌《レール》の上に追い捲《ま》くって去る。按摩《あんま》が隙《すき》を見計って....
「坑夫」より 著者:夏目漱石
した違もなかった。そのうち左へ折れていよいよシキの方へ這入《はい》る事になった。
鉄軌《レール》についてだんだん上《のぼ》って行くと、そこここに粗末な小さい家がた....
「満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
道《レール》がここまで延長して来るのは、別段怪しい事もないが、気がついて見ると、
鉄軌《レール》の据《す》え方《かた》が少々違うようである。第一内地のように石を敷....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
日がちょうど線路の末のほうに沈んでしまって、わずかな雲に夕映えが残っていたので、
鉄軌がそれに映じて金色の蛇のように輝き、もう暗くなりかけた地面に、くっきり二条の....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
樫木立、丈高い宮の赤松などが遠くなり近くなりくるり取巻いて居る。北を見ると、最早
鉄軌を敷いた電鉄の線路が、烏山の木立の間に見え隠れ、此方のまだ枕木も敷かぬ部分に....
「マードック先生の『日本歴史』」より 著者:夏目漱石
洋の烟突の如く盛んな烟《けむ》りを吐《は》き、われらの汽車が西洋の汽車の如く広い
鉄軌《てっき》を走り、われらの資本が公債となって西洋に流用せられ、われらの研究と....
「地図をながめて」より 著者:寺田寅彦
いであろう。ただいちばん面食らわされるのは、東京付近などで年々新しく開設される電
鉄軌道や自動車道路がその都度記入されていないことだけである。 東京付近へドライ....
「それから」より 著者:夏目漱石
ながら聞いていた。代助はそれから夜の二時頃広い御成《おなり》街道を通って、深夜の
鉄軌《レール》が、暗い中を真直に渡っている上を、たった一人上野の森まで来て、そう....