鉤鼻[語句情報] » 鉤鼻

「鉤鼻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鉤鼻の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
鼻の表現」より 著者:夢野久作
るという「二連銃」、むずかし屋を表明する「碇鼻」(「怒り鼻」?)、分別を見せる「鉤鼻」、又は物々しい「二段鼻」、安っぽい「抓み鼻」なぞいうのがあります。 意気....
孟買挿話」より 著者:吉行エイスケ
の夜の恋人があらわれるとボーイにシャンパンを命ずる。シャンパンのキルクがボーイの鉤鼻から落下すると私のパートナアが横目をつかってボーイに現金で酒代とチップを渡す....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
男で、派手な緑色の礼服の胸に勲章を一つ下げていた。他の一枚は美しい妙齢の婦人で、鉤鼻で、ひたいの髪を巻いて、髪粉をつけた髪には薔薇の花が挿してあった。隅ずみには....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
た。彼が扉を叩くと、主人は待っていたように扉をあけた。主人は痩せた小柄の老人で、鉤鼻の眼のひかった男で、そこらに何か落とし物はないかと休みなしにその眼をきょろつ....
紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
を据えて、いつも変わることのない、底知れぬ胆力を示した。そして、海気に焼け切った鉤鼻を弟に向けて、髻をゆるやかに揺すぶるのだった。 「だが兄上、私はただ、海波高....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
た場所へ運んで行け」 「かしこまりましてございます」 奥眼と云われる窪んだ眼、鉤鼻と云われる険しい鼻、そういう顔をした四十五六歳の、陥穽から抽け出て来た男は、....
」より 著者:カフカフランツ
るので、ほとんど眼は見えないが、頭を垂れているために重たげな広い額とがっちりした鉤鼻とがくっきりと目立つ。頭のポーズのために顎に押しつけられている顔一面の髯は、....
女房ども」より 著者:神西清
けた。するとすぐ眼の前に、みっともない皺くちゃの泣き腫らした顔が見え、その隣には鉤鼻で頤の尖った。隣の番人がかちかち鳴らし、犬も何処かで吠えはじめた。マトヴェイ....
」より 著者:織田作之助
一つ/\大きく、眉毛が太く、眼は近眼鏡のうしろにギョロリと突出し、鼻の肉は分厚く鉤鼻であった。その大きな鼻の穴からパッパッとせわしく煙草のけむりを吹き出しながら....