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「鉱毒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鉱毒の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ふもれすく」より 著者:辻潤
あきたらず、エゴイストで冷淡だなどとなにかに書いたこともあったようだ。渡良瀬川の鉱毒地に対する村民の執着――みすみす餓死を待ってその地に踏みとどまろうとする決心....
自叙伝」より 著者:大杉栄
――みんなは大きな声で掛声をかけて、元気よく飛んで行った。その時の「Y(谷中)村鉱毒問題大演説会」と筆太に書いたのぼりの間に、やはり何か書きつけた高張りの赤い火....
田舎教師」より 著者:田山花袋
ったには手にしたことはない。第五師団の分捕問題、青森第三連隊の雪中行軍凍死問題、鉱毒事件、二号活字は一面と二面とに毎日見える。平生ならば、新聞を忠実に注意して見....
土鼠と落盤」より 著者:黒島伝治
先は、坑夫になった。――井村は、それをきいていた。子も、孫も、その孫も、幾年代か鉱毒に肉体を侵蝕されてきた。荒っぽい、活気のある男が、いつか、蒼白に坑夫病た。そ....
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
うに歯音をたててかじっていた。 「誰かね、あの老人は。」 「あれが田中正造だよ。鉱毒事件で名高い……」 私はそれを聞いた瞬間、あの爺さんのはげしい癇癪を、唐辛....
転機」より 著者:伊藤野枝
です。」 「谷中村って何処なんです。」 「ご存じありませんか、栃木ですがね。例の鉱毒問題のあの谷中ですよ。」 「へえ、私ちっとも知りませんわ、その鉱毒問題という....
三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
戦役が済んで遼東還附に関する問題が囂しく、また、東北三陸の大海嘯があり、足尾銅山鉱毒事件があり、文壇では、森鴎外の『めさまし草』、与謝野鉄幹の『東西南北』が出た....
」より 著者:吉川英治
薪を割り、土竈に火を焚き、水を汲んでくる。 初めは川水を飲んで仕事していたが、鉱毒にあたって、何十人か一度に罹病したことがあるので、 ――この水はのむな ....