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「鉾形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鉾形の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虞美人草」より 著者:夏目漱石
事だがね」と先生は洋灯《ランプ》の灯《ひ》を見ながら云う。五分心《ごぶじん》を蒲鉾形《かまぼこなり》に点《とも》る火屋《ほや》のなかは、壺《つぼ》に充《みつ》る....
坑夫」より 著者:夏目漱石
来た。 入口はまず汽車の隧道《トンネル》の大きいものと云って宜《よろ》しい。蒲鉾形《かまぼこなり》の天辺《てっぺん》は二間くらいの高さはあるだろう。中から軌道....
満韓ところどころ」より 著者:夏目漱石
す土堤《どて》を乗り越そうじゃありませんかと案内が云い出した。余はすぐ賛成して蒲鉾形《かまぼこがた》の土塀《どべい》を向側《むこうがわ》へ馳《は》せ下《お》りた....
島原心中」より 著者:菊池寛
輪を抜いてきました。見ると、それは高々八、九円するかしないかの、十四金ぐらいの蒲鉾形の指輪なのです。僕はそのときむらむらとして、こんなことをいったのです。 『お....
貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
した、清らかな境内は、坂道の暗さに似ず、つらつらと濡れつつ薄明い。 右斜めに、鉾形の杉の大樹の、森々と虚空に茂った中に社がある。――こっちから、もう謹慎の意を....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
、何しろ、お月様がいらっしって下さると可いんですけれども。」 その時、一列に蒲鉾形に反った障子を左右に開けると、ランプの――小村さんが用心に蔓を圧えた――灯が....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
と見え、そこから鈍い琥珀色の光が、部屋を下様に照らしていた。それにしても天井が蒲鉾形に垂れ、それにしても四方の黒い壁が、太鼓の胴のそれのように、中窪みに窪んでい....
食道楽」より 著者:村井弦斎
うらご》しにして鑵詰《かんづめ》の雁の肝の裏漉しにしたのを交ぜてそれを羊の肉へ蒲鉾形《かまぼこなり》に塗りつけて先ずメリケン粉をつけて玉子の黄身へくるんで、生《....
食道楽」より 著者:村井弦斎
西洋菌《せいようきのこ》やハムの刻んだのと一緒に和《あ》えてそれをトースパンへ蒲鉾形《かまぼこなり》に塗ってメリケン粉へ転がして玉子の黄身へくるんでパン粉をつけ....