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銀
「銀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
銀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
狙う。三発、四発、五発、――しかし的は一つも落ちない。少年は渋《し》ぶ渋《し》ぶ
銀貨を出し、店の外へ行ってしまう。
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始めはただ薄....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
長彦は、御姉様の御姫様と三匹の犬とをつれて、洞穴の中へはいりますと、成程ここにも
銀の櫛《くし》をさした、可愛らしい御姫様が、悲しそうにしくしく泣いています。
....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
を変えたのかい?」
突然|横槍《よこやり》を入れたのは、飯沼《いいぬま》という
銀行の支店長だった。
「河岸を変えた? なぜ?」
「君がつれて行った時なんだろう....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
明暗も相当に面白く出来ているようです。」
子爵は小声でこう云いながら、細い杖の
銀の握りで、硝子戸棚の中の絵をさし示した。私《わたくし》は頷《うなず》いた。雲母....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
がわ》の瀬音《せおと》でした。支那の黄河《こうが》や揚子江《ようすこう》に似た、
銀河《ぎんが》の浪音ではなかったのです。しかし私は歌の事より、文字の事を話さなけ....
「河童」より 著者:芥川竜之介
の河童の群がった中を静かに何町か進んでゆきました。僕の両側に並んでいる町は少しも
銀座通りと違いありません。やはり毛生欅《ぶな》の並み木のかげにいろいろの店が日除....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
る汽車は保吉には縁のない上り列車である。
お嬢さんは十六か十七であろう。いつも
銀鼠《ぎんねずみ》の洋服に
銀鼠の帽子をかぶっている。背《せ》はむしろ低い方かも知....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
、この慰安と寂寥とを味わいうるがために、自分は何よりも大川の水を愛するのである。
銀灰色の靄《もや》と青い油のような川の水と、吐息《といき》のような、おぼつかない....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
ているね。」
「ええ、知っています。――お父さんはどこかへ行くの?」
「ちょいと
銀行へ行って来る。――ああ、下に浅川《あさかわ》の叔母《おば》さんが来ているぜ。....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
新婚の二人は幸福に山の手の邸宅に暮している。一しょに音楽会へ出かけることもある。
銀座通りを散歩することもある。………
主筆 勿論|震災《しんさい》前でしょうね....
「初雪」より 著者:秋田滋
ばらくは唖然としていたが、やがて、胸も張り裂けよとばかり、からからと笑いだした。
銀の器に食い物をいれて飼犬に食わせるほうが、彼には遥かに自然なことのように思われ....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
お出よ」と同じ言を繰り返されたり。予は凱旋の将の如く得々として伯父より譲られたる
銀側の時計をかけ革提を持ち、「皆様御健勝で」と言うまでは勇気ありしが、この暇乞の....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
けたことは一と通りではなかった。 この教会の長老にバーナードという人があって、
銀細工師で、ペーターノスター・ローという所に住んでおった。その次男のエドワードと....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
えて、彼は近隣の歌の先生でもあり、若い人たちに讃美歌の歌い方を教えて、ぴかぴかの
銀貨をたくさん稼いでいた。日曜日に、選りぬきの歌い手たちを引きつれて、教会の聖歌....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
て、車大工とその女房はただ泣くばかりだった。 そうこうするうちに、持っていた路
銀も費い果してしまった。そこで夫婦は農家や旅籠屋で日雇取りをして、一番賤しい仕事....