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銀流し
「銀流し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
銀流しの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
遠くの方で鶏の鳴く声がしている。新宿駅の汽車の汽笛が鳴ると、一番最後に、私の番で
銀流しみたいな男がはいって来た。
「ビールだ!」
仕方なしに、私はビールを抜い....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
目からは浅間神社奥宮の管理に移っているのだそうだ。頂上からかけて、七合下りまで、
銀流しの大雪が、槍ヶ岳の雪渓にちょっと似ているが、八月半ごろまでには大抵溶けて、....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
と来ている」 「一万両の金目だからの」 「ところで俺は蒲柳の質だ」 「いや飛んだ
銀流しよ」 「そこでお前を見立てたのよ」 「これじゃまるで据え膳だ、出来上がった....
「江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
わ雪、西で五色茶漬は名代でした。朝は青物の朝市がある。午からは各種の露店が出る、
銀流し、矢場、賭博がある、大道講釈やまめ蔵が出る――という有様で、その上狭い処に....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
「真鍮台め。」と言った。 「……真鍮台?……」 聞くと……真鍮台、またの名を
銀流しの藤助と言う、金箔つきの鋳掛屋で、これが三味線の持ぬしであった。面構でも知....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
やりきれねえ、今までのお調べは通り一遍だが、これから洗い立てられりゃ、どのみち、
銀流しが剥《は》げるにきまってる、いつものがんりきならここらで逃げ出すんだが、身....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
り込んで、物|馴れた軽口で、 「召しませぬか、さあさあ、これは阿蘭陀トッピイ産の
銀流し、何方もお煙管なり、お簪なり、真鍮、銅、お試しなさい。鍍金、ガラハギをなさ....
「村井長庵記名の傘」より 著者:国枝史郎
は義理ある弟さえ、殺そうとする悪党もある。私から見れば間瀬とか云う男、食わせ者の
銀流し、太い野郎に思われますなあ」 自分がこれから遂げようとする、極悪非道の所....
「放浪記(初出)」より 著者:林芙美子
。 コケコッコオ! ゴトゴト新宿駅の汽車の汽笛が鳴ると、一番最後に、私の番で、
銀流しみたいな男がはいって来た。 「ビールだ!」 仕方なしに、私はビールを抜く....
「火と氷のシャスタ山」より 著者:小島烏水
らも、その中の最大(といっても長さは二|哩半位しかないが)のホイットニイ氷河が、
銀流しに光っているのが見える。そうして鉄路の附近に、氷河湖の跡が乾からびて、今は....
「樹氷」より 著者:三好十郎
たとこだ。春子さまなんてお嬢さんはな、ありゃお前、言わば見た目ばかりパッと綺麗な
銀流しだあ! なんにならず、あんな女が! 諦らめろ、よ! 第一お前、あの人あ、も....