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「銀箔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

銀箔の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
く際涯を見ず、ただ蒼々茫々と蒼白い光に照らされている。 この別天地の遥か彼方に銀箔のように輝いているのは湛えられた湖水であろう。 諸所に丘があり、川があり、....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
「虹の夢」という二つのカクテルを混ぜるのが彼の独特の技能でした。そして彼は、私の銀箔の訪問服へ聖エミリオンの葡萄酒でその頃理論的に評判のよかったサンジカリズムの....
古木」より 著者:豊島与志雄
。中空に聳えて、風にちらちらと葉裏を見せてる茂みに、頂から地面近くへと、幾筋もの銀箔が垂れ懸って、太陽の光にきらきら輝き、その間に椋鳥や雀が囀ってる様は、なにか....
血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
風、海北友松の牡丹絵の襖、定家俊成の肉筆色紙を張り交ぜにした黒檀縁の衝立、天井は銀箔で塗られて居り、柱は珊瑚で飾られて居る。そういう華美の大広間も秀次の喚く兇暴....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
叩き落とした猿のことが、ちょっと気がかりになったからである。 木洩れの月光が銀箔のような斑を、枯草ばかりで青草のない、まだ春なかばの地面のあちこちに、露を光....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
髪川という川が、竹藪の裾を巡って流れていて、淵も作れないほどの速い水勢が、月光を銀箔のように砕いていた。その岸を、男と女とが、酔っていると見え、あぶなっかしい足....
剣侠」より 著者:国枝史郎
のためであろう、高い嘶をあげながら、前方へ向かって走りつづけた。 月光をうけて銀箔のように輝いて見える川があった。 そう、前方に川があった。 と、その川ま....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
狼が吠えている。近くで栗鼠がはねている。月が雲を割って現われた。はるかのむこうで銀箔のように、平らに何か光っている。山椒魚の棲んでいる湖なのさ。……お聞きよお聞....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
リスト教精神が暗い幽境から輝きでるようであった。なだらかな斜面がここから下って、銀箔をのばしたような湖にとどいている。その岸には高い樹木が立ちならび、木の間がく....
赤坂城の謀略」より 著者:国枝史郎
八月三日、この日はよく晴れた秋日和で、松林では鳩が啼き、天王寺の塔の甍には、陽が銀箔のようにあたっていた。 白鞍置いた馬、白覆輪の太刀、それに鎧一領を副え、徒....
花模様女剣戟」より 著者:小野佐世男
の重いこと、 「それは本身の鉄です。こちらがジュラルミン、そこにあるのが樫の身に銀箔を張ったものです。なかなか種類がございましょう」 どれも、これも、その光は....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
しまう。日が上って来ればバタ細工が融てしまうからです。で、そのバタの光沢と金箔、銀箔及び五色の色に映ずるところの幾千万の燈明とが互いに相照すその美しさは、ほとん....
五重塔」より 著者:幸田露伴
しは愚かなるだけ情に鈍くて、一条道より外へは駈けぬ老牛の痴に似たりけり。 金箔銀箔|瑠璃真珠|水精以上合わせて五宝、丁子沈香白膠薫陸白檀以上合わせて五香、その....