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銀縁
「銀縁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
銀縁の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旧主人」より 著者:島崎藤村
ざあ、細い線《すじ》のようです」 と言いながら、一人の御客様は袂《たもと》から
銀縁の大きな眼鏡を取出しました。玉の塵《ほこり》を襦袢《じゅばん》の袖口《そでぐ....
「並木」より 著者:島崎藤村
に成ったものは克《よ》く雑誌で拝見していました」と原は丁寧に挨拶する。 青木は
銀縁の眼鏡を掛けた、髪を五分刈にしている男で、原の出様が丁寧であった為に、すこし....
「槍ヶ岳第三回登山」より 著者:小島烏水
折れて、連山の頭へ古い綿を、ポツリポツリと※色に染まって、沈まり返って、半腹には
銀縁眼鏡でも懸けたような雲が、取り巻いている、遠くの峰、近くの山は、厚ぼったい雲....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
といって、町でも屈指の青縞商の息子で、平生は角帯などをしめて、つねに色の白い顔に
銀縁の近眼鏡をかけていた。田舎の青年に多く見るような非常に熱心な文学|好きで、雑....
「平凡」より 著者:二葉亭四迷
い匂《におい》が紛《ぷん》としそうな、銘仙《めいせん》か何かの衣服《きもの》で、
銀縁眼鏡《ぎんぶちめがね》で、汚い髯《ひげ》の処斑《ところまだら》に生えた、土気....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
し、たいがいひとり黙々として、『殉教者伝』に読みふけったが、そのつど、大きな丸い
銀縁の眼鏡《めがね》をかけるのであった。声をあげて読むのはごくまれで、大斎期《お....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
ざしの頤髯《あごひげ》の男に、もう一度たずねてみる。 「どこへ、いらっしゃるの」
銀縁《ぎんぶち》の古風な眼鏡をかけた瘠せた男は、見かえりもせずに、しめった声で、....