銀製[語句情報] »
銀製
「銀製〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
銀製の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
》、リノリウム、コオクカアペト……
「台所用具。陶磁器類、硝子《ガラス》器類、金
銀製器具……」
一冊の本に失望したたね子はもう一冊の本を検《しら》べ出した。
....
「人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
先に音があって何か金属製の扁《ひら》ったいものを蹴とばした。探してみると、それは
銀製のシガレット・ケースにすぎなかった。そのようなものを検《しら》べて居る余裕《....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
腕飾も出た、指環や金釦などを初め衣服の粧飾品や、文房具の様な物や、孰れも金製又は
銀製にて、今の世には求めて得られぬ高貴の珠玉を鏤入《ちりばめ》て有るので、是だけ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
が載っていた、果物皿と云うのがこれなんだがね」
そう云って熊城は、寝台の下から
銀製の大皿を取り出した。直径が二尺近い盞形をしたもので、外側には露西亜ビザンチン....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
射し、随分部屋は熱いのに、そんなことには無感覚らしい。視線の向けられた膝の上に、
銀製の小さな鍵がある。だが小一郎の表情から推せば、鍵について考えているのではなく....
「大使館の始末機関」より 著者:海野十三
方で申す火酒の一種であって、特別|醸造になるもの、すこぶる美味じゃ。飲むときは、
銀製の深い盃で呑めといわれている。ではなみなみとついで、乾盃といこう」 二つの....
「橋」より 著者:池谷信三郎
かな哀音を耳にした。 蝋涙が彼の心の影を浮べて、この部屋のたった一つの装飾の、
銀製の蝋燭立てを伝って、音もなく流れて行った。彼の空想が唇のように乾いてしまった....
「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
によい趣味で家具を備えつけてあった。戸棚には葡萄酒が一ぱい入っていたし、食器類は
銀製だし、テーブルかけも高雅だった。壁には立派な絵が懸っていたが、それは(アッタ....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
。自分は自分の国を愛するから、それを忍ぶことが出来ず、密告をしたのである。自分は
銀製の急須を盗んだという嫌疑をかけられたことは一度もない。芥子壺に関して中傷され....
「血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
が、滑石の浴槽の縁をあふれて、床へダブダブとこぼれている。その傍らの壁の高所に、
銀製の漏斗型の管があって、そこから香水の霧|水沫が、絶間なく部屋へ吹き出している....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
羽根に白熊の毛皮、異国の貨幣を一杯に充たした、漆塗りの長方形の箱、宝石を充たした
銀製の箱、さまざまの形の古代仏像、青銅製の大香炉、香を充たした香木の箱、南蛮人の....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
十四年に寺内陸軍大臣が引退せられる時、部内の高等官一同の贈物に、牛に乗った童子の
銀製を選んだのは兄でした。 父は口数の少い方で、患者に対しても余計なことは申し....
「絵筆に描き残す亡びゆく美しさ」より 著者:上村松園
つけもつけないでさばさばした感じのものになってしまいました。 かんざしも夏には
銀製の薄のかんざしをさしたもので、見るからに涼しげな感じのものでした。今も銀の薄....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
行くならば法王にこの釈迦牟尼如来のお舎利を上げて貰いたい」と言って舎利をおさめた
銀製の塔とその捧呈書とそれから貝多羅葉の経文一巻を託されました。でダンマパーラ居....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
面の人気を立証するものだった。この厚情を彼は歓び、感謝のしるしとして、珍しい型の
銀製カップを大学に贈った。奇妙なこの杯は、いまも副総長室のテーブルの上に置かれ、....