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「銃床〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

銃床の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
さようなら」より 著者:田中英光
た。翌朝、岡田はまた防毒面に雑嚢《ざつのう》をなくしているのを分隊長に発見され、銃床で思いっきり尻ぺたをこづかれ、六尺豊かの大男が鼠のようにキュウキュウ泣いてい....
パルチザン・ウォルコフ」より 著者:黒島伝治
、手あたり次第に、扉を叩き壊し、柱を押し倒した。逃げて行く百姓の背を、うしろから銃床で殴りつける者がある。剣で突く者がある。煮え湯をあびせられたような悲鳴が聞え....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
の開発も結構だが、楢の木はオークの代用に輸出され、エゾ松トヾ松は紙にされ、胡桃は銃床に、ドロはマッチの軸木になり、樹木の豊富を誇る北海道の山も今に裸になりはせぬ....
石狩川」より 著者:本庄陸男
に立てかけてあったものを取りあげた。銃であった。その筒を握って、彼はすらりとした銃床を阿賀妻の目の下につきだした。話しごえがぴたりと消えた。 「メリケン仕入れの....
シベリヤに近く」より 著者:里村欣三
りつけ、はたきつけていたのだ。それのみか! そこでもかしこでも兵卒が振りかぶった銃床に、彼等は追いまくられていた。 この暴力の前には、彼等はどうしようもなかっ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
つ十三の方陣を作り、第一線に七個方陣、第二線に六個方陣をそなえて二線に陣を立て、銃床を肩にあて、まさにきたらんとするものをねらい撃ちにせんとして、静かに鳴りをひ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
され、商品の陳列棚は姿を消す。次には時々銃声が聞こえ、人々は逃げ出し、家の正門は銃床尾で乱打される。人家の中庭では女中らがおもしろがって、「騒動がもち上がるのよ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
った。家のうしろには街路があり、逃走も可能であり、余地があった。彼らはその戸を、銃床尾でたたき足で蹴《け》り、呼び、叫び、懇願し、手を合わした。しかしだれもそれ....
空家の冒険」より 著者:ドイルアーサー・コナン
開かれてある窓の縁に銃の先端を置き、爛々たる眼光で照準はつけられた。その重い髭も銃床の上に垂れかかっている。銃床を肩につけた彼は、満足らしく溜息を漏らす、――し....