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銅板
「銅板〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
銅板の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
かなり贅沢《ぜいたく》な暮しをしていました。
「私はこう云っている中にも、向うの
銅板画の一枚を見るように、その部屋の有様が歴々《ありあり》と眼の前へ浮んで来ます....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
ら忍び込んで、殺してしまう目論見があると知って、忠義な御家来の注意で、お畳の中へ
銅板を入れて置く事があります。是は将軍様のお居間には能くあることで、これは間違い....
「温泉」より 著者:梶井基次郎
の樹の幹だけがほの白く闇のなかから浮かんで見えるのであった。 これはすばらしい
銅板画のモテイイフである。黙々とした茅屋の黒い影。銀色に浮かび出ている竹藪の闇。....
「断水の日」より 著者:寺田寅彦
夜はどうにか間に合わせた。その時に調べてみるとボタンを押した時に電路を閉じるべき
銅板のばねの片方の翼が根元から折れてしまっていたのである。 実はよほど前に、便....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
くいちがいはないはずです。すっかり試験をしてありますから、まちがいなしです」 「
銅板を酸がおかして、穴をあけるまでの時間だけ、もつというわけじゃな」 「そうです....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
うにまじまじと見守っていた。 第二の塀と橋を過ぎると、お城は屋根が綺麗だった。
銅板がすっかり緑に変色して、それを日光とともに小雨が濡らしていた。 門を出て、....
「断片(Ⅱ)」より 著者:寺田寅彦
ている人が多いから面白い。 朝顔の色を見て、それから金山から出る緑砂紺砂の色、
銅板の表面の色などの事を綜合して「誠に青色は日輪の空気なる(?)色なるを知る」な....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
。もし著者が、ただ自分の思想だけの道具でかなり深く穿鑿《せんさく》して、三重の青
銅板で張られている一司法官のかたくなな心に断腸の思いをさせえたならば、仕合せであ....
「無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
きょうの作業は、きのう宝島から持ってきた、流木のなかの、船底板にはってある、
銅板をはがす仕事であった。 うすい
銅板を、ていねいに釘をぬいてはぎとり、はがき....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
液に入れ大きな桶で電気分解をやる。陽極には大袋に亜鉛を入れたものを用い、陰極には
銅板を用い、二・五ボルトの電圧で千アンペアの電流を通すと陰極の方へは純銅がだんだ....
「科学が臍を曲げた話」より 著者:海野十三
、その下に銅線を接ぎ、下に下ろし、その尖端を地中に埋めます。銅線の尖端には大きな
銅板をつけると一層効果があります。雷が上空から来ると、針の鋭い電気|吸引力で、雷....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
なっていて、顔を指している右手の人差指だけが突出し、それには折れないように、薄い
銅板を菱形にして巻いてあった。そしてその下に、中央には、日の丸形の円孔が空いてい....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
対に銅を動したなら入れて置いても、少しも影響を受けない。その後には軸に取り附けた
銅板の下で磁針を廻すと、上方の
銅板が廻り出すことも確かめた。 ファラデーは一八....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
っさいの食料を運んだ。そのつぎにはいよいよ船体の外皮をとかねばならぬ。船の外皮は
銅板で、これは後日なにかの役にたつからていねいにはぎとった。しかしそのつぎには鉄....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
くなるところの真言を書いた紙を沢山に集め、其紙を円く長い筒のようにしてその外部を
銅板で綺麗に被いなお金銀で飾りを付け、そうしてその中心には鉄の心棒があって、くる....