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銭形
「銭形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
銭形の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「競馬」より 著者:織田作之助
と行き交っていた。 第四|角《コーナー》まで後方の馬ごみに包まれて、黒地に白い
銭形紋《ぜにがたもん》散《ち》らしの騎手《きしゅ》の服も見えず、その馬に投票して....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の御幣餅の一つをうまそうに頬ばった。その名の御幣餅にふさわしく、こころもち平たく
銭形に造って串ざしにしたのを、一ずつ横にくわえて串を抜くのも、土地のものの食い方....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
早くも悪太郎の一人は、当の敵を仕とめて竹の先に貫いて、与八の面前に差出したのは、
銭形《ぜにがた》の怖るべき毒蛇であることを知ると、それに噛まれたという女の子を、....
「太宰治情死考」より 著者:坂口安吾
びあい、サッちゃんの手が太宰のクビに死後もかたく巻きついていたというから、半七も
銭形平次も、これは情死と判定するにきまっている。 然し、こんな筋の通らない情死....
「心霊殺人事件」より 著者:坂口安吾
がなってやしねえや。最新の科学を利用してテキパキと物的証拠がつかめねえのかやい。
銭形平次時代みたいな実演会なぞ今どきやるとは何事だ」 「ま、キミ、我慢して今晩だ....
「つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
滴が流れて、さっきの騒ぎに傘を切られた篁守人、頭からびしょぬれになって橋場の通り
銭形《ぜにかた》のまえに立っている。 ぱちんと鍔《つば》を落とすと、守人は、 ....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
連税関長)の邸で味ってみたが、あまり美味しいものではなかった。楡はこのように円い
銭形をしたいわゆる楡莢《ゆきょう》を生じ、俗にこれを楡銭《ゆぜん》と呼ぶので楡銭....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
まもりがたな》さえ置いてあり、すこし離れて、これは真新しい早桶、紙で作った六|道
銭形《どうせんがた》まで揃っている工合い。 「こりゃあひょっとすると知らねえ中に....
「探偵小説と音楽」より 著者:野村胡堂
ねて書いた作品だが、亡くなった伊庭孝氏に褒められたことを今でも記憶して居る。外に
銭形平次に「禁制の賦」があり、現代探偵物に「音盤の謎」「葬送行進曲」芸能小説に「....
「捕物小説のむずかしさ」より 著者:野村胡堂
因であった。それから、戦争の初期と、戦争の末期と、二度ほど半年位ずつ休んだが、「
銭形平次の捕物」は三木鶏郎君にまで冷かされるほど、永々と根気よく続いた。私は好き....
「随筆銭形平次」より 著者:野村胡堂
から追放された私は、二十年後捕物小説を書くようになって「御法の裏を行く」ような、
銭形平次の法律を作ったのも、また因縁事というべきであろうか。 さはさりながら、....