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「銷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

銷の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
激しい情欲を提供しようとしたのだ。そしてそうする事によって、葉子自身が結局自己を尽《しょうじん》して倉地の興味から離れつつある事には気づかなかったのだ。 と....
梓川の上流」より 著者:小島烏水
水に沈めるは、白い石も青く、水面より露われたるは、黒胡麻の花崗石《みかげいし》も磨《しょうま》して、白堊《はくあ》のように平ったく晒《さら》されている、しぶき....
高山の雪」より 著者:小島烏水
ぎないからではなかろうか。 雪が氷河になると、その山側を擦り下りる圧力で山体を磨《しょうま》して行く。欧洲アルプスの山岳の概して三角形をしているのは、氷河が....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
だろう。第二幕までは地上の場面で、三幕以後は神筮降霊の世界だ――とでも」と熊城は沈したように呟くのだった。「とにかく、後の仕事は、君が珍蔵する十六世紀前紀本で....
軍用鼠」より 著者:海野十三
探偵小説家の梅野十伍は、机の上に原稿用紙を展べて、意気|甚だ沈していた。 棚の時計を見ると、指針は二時十五分を指していた。それは午後の二....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
小豆を煮て貰って、三度、三度。」 「止せよ、……今、酒を追加する……小豆は意気を沈せしめる。」 「意気沈より脚気|衝心が可恐かったんだ。――そこで、その小豆....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
た。 もし私たちが何もせずに坐りこんでいさせられたならば、私たちは皆きっと意気沈してしまったことだろう。しかし、スモレット船長は決してそんなことをするような....
青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
というものは、まったく、たよりないものだ、と私はそんな時に考える。 温泉で意気沈のエッちゃんにお酒をすすめて、そして私たちが寝床についたとき、 「エッちゃん....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
の興味をもって注意されるべき恋人同士があります。そういう人たちが何かのことで意気沈したという場合には、まことにお誂えむきの幽霊の株ができるのです。といっても、....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
生に見てもらつた。 小山内さんの批評はかんばしくないのが常で伊藤はたいがい意気沈して帰つてきたようである。しかし伊藤の努力はわりに早くむくいられて、松竹キネ....
人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
は、綾にからまっている絆を、ようやく解きほどいたという感じだった。倦怠いような、沈いような、頭の血がすっと下ったという感じで、まるで夢見るような気持で、彼は手....
今昔茶話」より 著者:国枝史郎
の、ビスマルクの外交手段が功を奏し、ベルリン会議では、ゴルチャコフは、終始、意気沈し、ビスマルクに牛耳られた。 その結果、ステファノ条約は破棄され、露西亜に....
式部小路」より 著者:泉鏡花
なども、またさようかに考えるので、どうも争われないものですよ。」 「いや、一々|魂な事ばかりです。幸病気は良いのですけれども、実に腸九廻するの思いで聞くに堪え....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
その時から比べると、病気はそれほど重くも見えなかったが、元気は全で失くなって頗る沈していた。豈夫かに嫌いな文学を強いられるばかりで病気になったとも思わなかった....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
て、青年を発奮させなお一層働き出させるように導くのです。こう言われてすっかり意気沈してしまったり、却ってひねくれて、仕事を始めぬのみか、再び寝床へもぐるような....