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鋒
「鋒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鋒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
四方から彼をとり囲んだ。いや、すでに後ろから、忍びよった男の鉾《ほこ》は、危うく
鋒《きっさき》を、彼の背に擬している。が、その男は、不意に前へよろめくと、鉾の先....
「彼」より 著者:芥川竜之介
えたまま、Kの言葉に取り合わなかった。のみならず時々は先手《せんて》を打ってKの
鋒先《ほこさき》を挫《くじ》きなどした。
「革命とはつまり社会的なメンスツラチオ....
「路上」より 著者:芥川竜之介
るそうじゃないか。どうだ、もう追《おっ》つけ完成しそうかね。」
俊助はようやく
鋒芒《ほうぼう》をおさめながら、短くなった金口《きんぐち》を灰皿の中へ抛《ほう》....
「竜」より 著者:芥川竜之介
。』と、見下《みくだ》すように答えました。これにはさすがに片意地な恵門も、少しは
鋒《ほこさき》を挫かれたのか、眩《まぶ》しそうな瞬《またた》きを一つすると、『は....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
光をたたえながら、アイロニカルな微笑を浮べている。その眼がまた、妙に本間さんの論
鋒《ろんぽう》を鈍らせた。
「成程《なるほど》、ある仮定の上に立って云えば、君の....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
けわ》しい崖《がけ》の上に、寂しそうな彼を見出した。森はその崖の下にも、針葉樹の
鋒《ほこ》を並べていた。彼は岩かどに腰を下して、谷に沈む日輪を眺めながら、うす暗....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
の親密なる友人知己を憎悪し或は軽蔑《けいべつ》している。が、憎悪も利害の前には鋭
鋒《えいほう》を収めるのに相違ない。且《かつ》又軽蔑は多々益々|恬然《てんぜん》....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
審判を受ける外に途はない。誠に悲しむべきことではあるが、何とも致し方がない。 「
鋒刃の威を仮らずして、坐ら天下を平げん」と考えられた神武天皇は、遂に度々武力を御....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
の白竜……爛々と輝く両眼、すっくと突き出された二|本の大きな角、銀をあざむく鱗、
鋒を植えたような沢山の牙……胴の周囲は二|尺位、身長は三|間余り……そう言った大....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
、幾度か名誉賞を与えられた。一八五八年|牛津大学に移るに及びて、其英才はいよいよ
鋒鋩を現したが、過度の勉強の為めにいたく心身を損ね、病臥数月の後、保養のために大....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
流の戦法のように隙間なく槍の穂尖を揃えてジリジリと平押しに押寄せるというような論
鋒は頗る目鮮ましかった。加うるに肺腑を突き皮肉に入るの気
鋒極めて鋭どく、一々の言....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
る、邦人にして独逸語を以て独逸人の前で演説したのは余を以て嚆矢とすというような論
鋒で、一々『国民新聞』所載の文章を引いては、この処筆者の風※彷彿として見はると畳....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
明治二十二年八月著者 しるす 政教子、一日机により新紙を読むに、天下の論
鋒ようやく進みて政教の版図に入り、舌戦、筆闘、壇上やや穏やかならざる事情あるを見....
「茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
いている。日筋が蒼天に流れわたって、ふり仰ぐ真上にあかあかと見渡される。群を抜く
鋒杉が見えると思うと茜色に梢を染められ、それがまた非常に鮮かに虚空にうかんで見え....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
形勢が全く変化し、ソ連は厖大なその東亜兵備を以て北満を圧しており、米国は未だその
鋒鋩を充分に現わしてはいなかったが、満州事変以来努力しつつあったその軍備は、いつ....