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「鋭意〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鋭意の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
こさん、故に一人を刑して万人慎むの法なり、と。西洋諸国、土一升に金一升を惜しまず鋭意して公園を設くるも、人々に不快の念を懐かしめず、民心を和《やわ》らげ世を安ん....
文芸の哲学的基礎」より 著者:夏目漱石
の方面に向って、どのくらいの貢献ができるか知れませんが、もし篤実な学者があって、鋭意にそちらを開拓して行かれたならば、学界はこの人のために大いなる利益を享《う》....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
世の時代に当たり、イギリスではヴィクトリア女皇の時代に当たる。新知識を吸集するに鋭意な徳川新将軍の代となってから、仏国公使ロセスの建言を用い、新内閣の組織を改め....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
て航路を開き、農兵を置き、薬草を植え、蜜蜂を飼い、蛤蜊《こうり》を養殖するなど、鋭意新政を行って四民を裨益したことは頗《すこぶ》る多かった。 しかしながら、彼....
十二支考」より 著者:南方熊楠
れを見ると人種改良の善胎学のという事今日に始まったのでなく、古来人間が馬の改良に鋭意したを見聞するほどのものは、必ず多少人間も改良は成りそうなものと気付いたはず....
十二支考」より 著者:南方熊楠
しおれど、白井博士の『訂正増補日本菌類目録』にはこれを載せず。予はこの二十三年間鋭意して捜したれど、わずかにトルーフルに遠からぬエラフォミケス属の菌に寄生するコ....
歳々是好年」より 著者:宮本百合子
ならないでしょうし、社会事情の複雑さについて却って、その囲いのなかで一般の精神が鋭意を喪い、単純化されてゆく方向におかれるなどということは、常識からも拒けられて....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
してある特殊の人間、ある特殊の宗教の特権でも何でもない。真理は古代ローマに於て、鋭意肉の解放を企求した、アテノドーラスの哲学の中にも見出される。又真理は来世の存....
新疆所感」より 著者:日野強
らんや。 しかれども露国の執拗なる、一頓挫のために宿志を放棄するものにあらず、鋭意イリに対する施設経営の歩武を進め、露国の勢力がイリ一帯の地に瀰漫(びまん)し....
文化史上より見たる日本の数学」より 著者:三上義夫
ことになった。算盤は日本人の性格に極めて適当したと見えて、その算法の改良進歩は、鋭意これを企てたのである。 算盤では開平開立もできるけれども、算盤の長所は加減....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
。こういうわけで、局外者は自然に劇作から遠ざかるという形になったが、そのあいだで鋭意に真摯に、劇の革新と向上とに努力をつづけていたのは坪内逍遥博士で、博士は『早....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
思い附き、『禅門法語集』や『白隠全集』を頻りに精読し、禅宗の雑誌まで購読し、熱心鋭意して禅の工風に耽っていた。が、衛養療法や静座法を研究する意で千家の茶事を学ぶ....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
くるゆえんなり。第三に、宗教は人の感情の上に動き、人の精神の中に入り、一心不乱、鋭意不撓の気風を養成するに最も適したるものにして、したがって一国の独立を助くるに....
望郷」より 著者:服部之総
にしていたと見てよいであろう。 同時にそのころから、旭川を目標とする道路計画が鋭意強行されたことを忘れてはならぬ。そしてこの道路開発の重労働がもっぱら「懲役」....
三国志」より 著者:吉川英治
の折にも少しは試用されたが、効果が少ないので、その後三年の休戦中に、孔明がさらに鋭意工夫を加え、ここに大量製産にかかる自信を持つに至った新兵器であった。 「動物....