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鋳掛屋
「鋳掛屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鋳掛屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
げんのじょう》が鳥追姿《とりおいすがた》のおこよを見そめた時にも、あるいはまた、
鋳掛屋《いかけや》松五郎が蝙蝠《こうもり》の飛びかう夏の夕ぐれに、天秤《てんびん....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
一 芝、田町《たまち》の
鋳掛屋《いかけや》庄五郎が川崎の厄除《やくよけ》大師へ参詣すると云って家を出たの....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
おちおち睡られなかった。 おまきの家の猫はゆうべのうちにみな帰っていた。ことに
鋳掛屋の女房の話を聴いて、長屋じゅうの者は眼をみあわせた。普通の猫が立ってあるく....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
似合な話だが、呉の劉綱その妻|樊《はん》氏とともに仙となり、大蘭山上の巨木に登り
鋳掛屋《いかけや》風の夫婦|連《づれ》で飛昇したなどその例多し。蜻※《とんぼ》や....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
この方がさばさばします。」 何としても、これは画工さんのせいではない――桶屋、
鋳掛屋でもしたろうか?……静かに――それどころか!……震災|前には、十六七で、渠....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
、所が山奥でございましょう。どうもね、余り美しくって物凄うございました。」 と
鋳掛屋が私たちに話した。 いきなり
鋳掛屋が話したでは、ちと唐突に過ぎる。知己に....
「電車と風呂」より 著者:寺田寅彦
義などというものが出来るという人がある。一応|尤もらしく聞える。何とかいう芝居で
鋳掛屋の松という男が、両国橋の上から河上を流れる絃歌の声を聞いて翻然大悟しその場....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
げた。 「佐平次どん――てったけのう、お前さんは。」 「へえ佐平次でございます、
鋳掛屋の佐平次でございますへえ。」 「犬が見つけたてなあどういうわけですい。」 ....
「巷の声」より 著者:永井荷風
も折々天秤棒を肩にして、「鋏、庖丁、剃刀研ぎ」と呼《よば》わりながら門巷を過るが
鋳掛屋の声はいつからとも知らず耳遠くなってしまった。是れ現代の家庭に在っては台所....
「澪標」より 著者:外村繁
は毎回出席した。トルストイの「闇の力」、チエホフの「熊」、「桜の園」、シングの「
鋳掛屋の婚礼」、シュニツラーの「臨終の仮面」、それに武者小路氏の作品等を朗読した....