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鋳金
「鋳金〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鋳金の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
が、左手の赤衣を着た醜怪な結節癩は、その松果形をした瘡蓋が、殆んど鉱物化していて
鋳金としか思われず、それが山嶽のように重なり合って眼も口も塞ぎ、おまけに、その雲....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
狩猟区監督ウルリッヒの三女。第二提琴奏者ガリバルダ・セレナは伊太利ブリンデッシ市
鋳金家ガリカリニの六女。ヴィオラ奏者オリガ・クリヴォフは露西亜コウカサス州タガン....
「鵞鳥」より 著者:幸田露伴
神秘霊奇だ。その火のはたらきをくぐって僕等の芸術は出来る。それを何ということだ。
鋳金の工作|過程を実地にご覧に入れ、そして最後には出来上ったものを美術として美術....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
びこ》ります」 七兵衛は得意になって、正徳《しょうとく》、享保《きょうほ》の改
鋳金《かいちゅうきん》を初め、豆板、南鐐《なんりょう》、一分、二朱、判金《はんき....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
と籐椅子に掛けているのが、茂りあったポインセチアの葉の間から見えた。 しゃれた
鋳金の把手《とって》をまわして四阿のなかにはいると、愛一郎は、もの憂い目の色で、....
「回想録」より 著者:高村光太郎
落ちたら切腹ものだったと言っていたのを記憶している。あの像は木型だけは出来たが、
鋳金が技術的に出来なかったので、岡崎雪声さんが外国を廻って
鋳金の方法を研究して来....
「美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
にして旺盛な仏徳発揚の力といい、比例均衡の美といい、造型技巧の完璧さといい、更に
鋳金技術の驚くべき練達といい、まったく一つの不可思議である。唐の影響はよく淘汰さ....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
り、私はお供と前立ちの方を主にやったのです。そうして丸二年間大島氏の家に起臥して
鋳金の仕事を修業したのである。 したがって参考のため、その頃の私の給料のことを....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
令であった。 これは東京彫工会へ御命令になったので、木彫りで出来るのではなく、
鋳金となって据えられるので
鋳金の方は大島如雲氏が致すことになったが、原型の彫刻は....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
って、彫工会へ納めました。 木型が出来ましたので、大島如雲氏はそれを原型として
鋳金にしましたが、なかなか能く出来て、原型をさらに仕生かすほどの腕で滞りなく皇居....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
ら見れば遥かな年長者。それに石川光明氏。私というような顔触れであった(京都の方で
鋳金家の秦蔵六氏も当日お呼び出しになるはずであったのであるが、ちょうど数日前に物....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
さて、楠公像は、この原型を同じ美術学校の
鋳金科教授岡崎雪声氏が鋳造致して住友家へ引き渡したことでありました。木型はその後....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
を為している。 斎藤作吉君は、山形県鶴岡の出身で私の門下で彫刻を学び後美術学校
鋳金科へ入学し、優等で卒業し後朝鮮李王家の嘱托を受けて渡鮮し、帰国後銅像その他鋳....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
彫工、細工人。この業は、絵画、彫刻のごとく、はしけやけき芸術ほど人に知られない。
鋳金家、蒔絵師などこそ、且つ世に聞こゆれ。しかも仕事の上では、美術家たちの知らぬ....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
こうかん》なるものなり。彼は先《ま》づ画家五人を挙《あ》げ、次に蒔絵《まきえ》、
鋳金《ちゅうきん》、彫刻、象牙細工《ぞうげざいく》、銅器、刺繍《ししゅう》、陶器....