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錦の御旗
「錦の御旗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
錦の御旗の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「乱世」より 著者:菊池寛
していることなどが、彼によって伝えられた。 一藩は、色を失った。薩長の大軍が、
錦の御旗を押し立てて今にも東海道を下って来るといったような風聞が、ひっきりなしに....
「鳥羽伏見の戦」より 著者:菊池寛
|嘉彰親王が、金甲馬に跨り、前駆に錦旗を飜して、陣頭に進まれたので、絶えて久しき
錦の御旗を仰いだわけで、官賊の別が判然としたので、薩長の軍は意気軒昂となり、幕軍....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
今度はもうそんなに、こわい御通行じゃない。なんにも恐ろしいことはないよ。今に――
錦の御旗が来るんだよ。」 半蔵の子供らも大きくなった。その年、慶応四年の春を迎....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
若帝、御束帯に御冠、御板輿に打乗らせ、天下取ったる公卿将卒に前後左右を護らして、
錦の御旗を五十三|駅の雄風に翻へし、東下りを果し玉ひぬ。
西の京より移り来て、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
宮さん 宮さん お馬の前の ピカピカ光るは 何じゃいな あれは朝敵 征伐せよとの
錦の御旗《みはた》じゃ ないかいな トコトンヤレ トンヤレナ 「威勢のいい唄だ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ことはわからないが、その目的だけは、はっきりわかっている、それは輪王寺宮御所蔵の
錦の御旗を盗み出さんがためである、無論、盗まんがための盗みではなく、西国方の廻し....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、釈迦堂を行在所にあてられ、即刻、みことのりを発せられたうえ、坊舎の上に高々と、
錦の御旗をお掲げでおざった」 おおかた、それとは察していたところだが、この訴人....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
だった。 「それが、これまでの野伏らともちがいまして」 と、糟谷は言った。 「
錦の御旗を持ち、数も二、三千か。山の襞、峰の要所などに、むらがりおりまする」 「....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
まったく、昔日のような目ざましい戦闘ぶりは、どこへやら失われていた。そしてただ、
錦の御旗 それのみが、彼らの上に、驕ッた耀きを放っていた。 ところが、その錦....