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「錵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

錵の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
人のめぼしもつきましょうゆえ、とくと見調べまするでござりましょう」 取りあげて《にえ》、におい、こしらえのぐあいを、巨細《こさい》に見改めていましたが、その....
寛永相合傘」より 著者:林不忘
侍寺中甚吾左衛門、今がちょうどそれでかんかんになって怒っている。 「いいやいや。《にえ》乱《みだ》れて刃みだれざるは上作なりと申す。およそ直刃《すぐは》に足な....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ます」 「あ、では五《ぐ》の目《め》乱《みだ》れになっているのだろう。それから、《にえ》と匂《にお》い、それは、あなたにはわかるまいが……銘があるとの話、その....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
絵が薫る。……薫るのなんぞ何のその、酒の冷の気を浴びて、正宗を、壜の口の切味や、も匂も金色に、梅を、朧に湛えつつ、ぐいと飲み、ぐいと煽った――立続けた。 吻....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
う言ってみたいところで、市川氏のおっしゃるのも御無理はない、大湾《おおのた》れに《にえ》が優《すぐ》れて多く匂いの深いところ、則重の名作と誰も言ってみたいが、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ぞ御免あそばしませ、わたくしどもにはわかりませぬ」 「見事な大湾《おおのた》れ、《にえ》が優《すぐ》れて匂いが深いこと、見ているうちになんとも言われぬ奥床しさ....
首頂戴」より 著者:国枝史郎
ざいません」 乞食、刀を見詰めている。 「鍛えは柾目、忠の先細く、鋩子詰まっておだやか、少し尖った乱れの先、切れそうだな、切れてくれなくては困る」 ソロリ....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
いることか! その刀身の姿は細く、肌は板目で、女性を連想わせるほどに優美であり、多く、小乱れのだれ刃も見えていた。そうして、切っ先から、四寸ほど下がった辺りか....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
ある。 痣のようにあった、うすい錆の斑紋も消えているし、血あぶらにかくれていたも、朧夜の空のように、ぼうっと美しく現れていた。 「……まるで、見直してしまっ....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
ねえととんだことになるぜ」 「うん!」とその注意にうなずいた孫兵衛は、血脂は古くの色は生新しい、そぼろ助広の一刀をギラリと抜いて鞘を縁側へ残し、右手の雫の垂れ....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
ま、その鞘と柄とを、お綱の手へ返すと、お綱もそれをうけてややしばらく、深味のあるの色に、ジッと心を吸いこませたが、やがてわれを忘れかけたように、 「阿波へ行け....