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鍛える
「鍛える〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鍛えるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
す。その説をなすものの言によると、本来刀を打つ要諦《ようてい》は、身を守るために
鍛えるのが主であって、人を切ろうという鍛法は従であるのに、どうしたことか初代の千....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の中も変わりましたね。」 「得右衛門さんはそう言うけれど、わたしはもっとからだを
鍛えることを思いつきましたよ。ごらんなさい、こう乱脈な世の中になって来ては、蛮勇....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
不愛想な生活の罪であった。彼らは悲惨から――一挙に落ちかかって人を殺すかあるいは
鍛えるかする大悲惨からではなく――たえずくり返される不運、最初の日から最後の日に....
「黄色な顔」より 著者:ドイルアーサー・コナン
ちでも一番面白いものである。 シャーロック・ホームズと云う男は、滅多に、身体を
鍛えるために運動などをする男ではなかった。が、彼よりはげしい肉体労働に堪え得る人....
「雪霊記事」より 著者:泉鏡花
御存じの方は、武生と言えば、ああ、水のきれいな処かと言われます――この水が鐘を
鍛えるのに適するそうで、釜、鍋、庖丁、一切の名産――その昔は、聞えた刀鍛冶も住み....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
ほんとうのものとするためにはいかなる場合にも念仏申さるる勇気をえんために、自分を
鍛えるよりほかにないというので、行ということがいるのではないかということを考えた....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
時代の新人として世に立つべく、大いに勇往|邁進すべきである。研究を怠り、また己を
鍛えることを忘れて青春の時代を漫然と過ごした者は、やがて世間に出て落伍者とならね....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
て行くことが出来ない。無論部下に対し厳に過ぎるのはよろしくないが、寛に過ぎて人を
鍛えることをしないのは親切とは云えぬ。それでは後輩を指導するとは云えぬのでありま....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
と言っているんだ。しかし、君はだれかに鍛えてもらうことばかり考えて、自分で自分を
鍛える努力を惜しんでいるんではないかね。」 「そんなことはありません。ぼくは、自....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
私たちがどうしてあの優しき、善き父に不平を抱くことが出来よう。父が私たちを労苦に
鍛えることのできなかったのはそのあふるる溺愛のためであった。世間の塵にしませなか....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
に自然に与えられた美質というものよりも、寧ろその肉体をいろいろな方法によって磨き
鍛えることによって、一層魅力づけるということが大切だということになります。 そ....
「俳優と現代人の生活(対話Ⅴ)」より 著者:岸田国士
を通じて、一種の声の「審美学或は心理学」とでもいうものが、各個人の声を、無意識に
鍛えるべきであつて、文明国ではそれが実際にある程度まで行われている。特定の人が指....
「牛」より 著者:坂口安吾
カンと思っています」 「当り前だ。誰だってそう思っているから、運動をやって身体を
鍛えるのだ。ランニングもやめたのか」 こう問いつめられると、仕方なしに彼の目か....
「触覚の世界」より 著者:高村光太郎
の巧拙は姑く措いても、その声のキメの細かさ、緻密さ、匂やかさ、そうして、丁度刀を
鍛える時に、地金を折り返しては打ち、折り返しては練ったあとのような何とも言えぬ頼....
「明るき世界へ」より 著者:小川未明
に問いました。 風は、いちだんと悲痛な調子になって、 「それには、俺がおまえを
鍛えるよりしかたがない。いまおまえは、まだ小さくて教えても歌えまいが、いんまに大....