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鎧
「鎧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鎧の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
。栗毛《くりげ》の馬に平文《ひらもん》の鞍《くら》を置いてまたがった武士が一人、
鎧櫃《よろいびつ》を荷なった調度掛《ちょうどが》けを従えながら、綾藺笠《あやいが....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
うにして上げましょう。」
こう云う声がしたかと思うと、あの大事な笛を始め、金の
鎧《よろい》だの、銀の兜《かぶと》だの、孔雀《くじゃく》の羽の矢だの、香木《こう....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
ちょうこうじ》の城攻めの折も、夫は博奕《ばくち》に負けましたために、馬はもとより
鎧兜《よろいかぶと》さえ奪われて居ったそうでございます。それでも合戦《かっせん》....
「死後」より 著者:芥川竜之介
とも全然不徳義とは感じなかった。
妻は茶の間の縁側《えんがわ》に坐り、竹の皮の
鎧《よろい》を拵《こしら》えていた。妻のいまわりはそのために乾皮《ひぞ》った竹の....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
多少は面倒が起るかも知れないさ。しかしそのくらいな事はあっても、刀なり、玉なり、
鎧《よろい》なり、乃至《ないし》はまた馬の一匹なり、君の手にはいった方が――」
....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
。
この故に軍人の誇りとするものは必ず小児の玩具に似ている。緋縅《ひおどし》の
鎧《よろい》や鍬形《くわがた》の兜《かぶと》は成人の趣味にかなった者ではない。勲....
「誘惑」より 著者:芥川竜之介
はじめる。………
32
月の光を受けた樟の木の幹。荒あらしい木の皮に
鎧《よろ》われた幹は何も始めは現していない。が、次第にその上に世界に君臨した神々....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
三二 加藤清正 加藤清正は相生町二丁目の横町に住んでいた。と言ってももちろん
鎧武者ではない。ごく小さい桶屋だった。しかし主人は標札によれば、加藤清正に違いな....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
と秩序とは保たれぬ。 また判官の前に恐れかしこまる奴隷もなかりし。 人は未だ剣も
鎧も知らず 喇叭も戦を呼ぶ角笛も人の世の外なりし。 未だ都を巡らす堀もなく 人は....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
を決定する有力な原因である。 刀槍は裸体の個人間の闘争には決戦的武器であるが、
鎧の進歩によってその威力は制限され、殊に築城に拠る敵を攻撃することは甚だしく困難....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
く寄せて朗かに莞爾した。その装は四辺を払って、泰西の物語に聞く、少年の騎士の爽に
鎧ったようだ。高靴の踵の尖りを見ると、そのままポンと蹴て、馬に騎って、いきなり窓....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
と揺れ、溌と散って、星一ツ一ツ鳴るかとばかり、白銀黄金、水晶、珊瑚珠、透間もなく
鎧うたるが、月に照添うに露|違わず、されば冥土の色ならず、真珠の流を渡ると覚えて....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
直しました。 が、そのため息がまだ消えない内に、今度は彼の坐っている前へ、金の
鎧を着下した、身の丈三丈もあろうという、厳かな神将が現れました。神将は手に三叉の....
「寡婦」より 著者:秋田滋
ますと、彼らは、広間に集って、たいして興もなげにロト遊びをしていた。戸外では風が
鎧戸に吹きつけて騒々しい音をたて、また古めかしい風見を、独楽のように、からから※....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ときには、きわめて巧妙に、細枝でつくった紐でしっかりとドアの取っ手をしばりつけ、
鎧戸には心張棒がかってあった。したがって、泥棒はまったくやすやすと侵入できるとし....