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鎧武者
「鎧武者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鎧武者の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「追憶」より 著者:芥川竜之介
三二 加藤清正 加藤清正は相生町二丁目の横町に住んでいた。と言ってももちろん
鎧武者ではない。ごく小さい桶屋だった。しかし主人は標札によれば、加藤清正に違いな....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
政宗方では物柔らかに其他意無きを示して、書院で饗応《きょうおう》でも仕たろうが、
鎧武者《よろいむしゃ》を七人も八人も数寄屋に請ずることは出来もせぬことであり、主....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ことがあるという。 つまりはその古式を復興して、いま、馬上で走《は》せて行った
鎧武者《よろいむしゃ》が、つまり八面大王なのだ、あれが中房へ行くと、田村麿の手で....
「異質触媒作用」より 著者:寺田寅彦
象台」がある。ガードやガソリンスタンドなども両方にある。それだのに、洋画の方には
鎧武者や平安朝風景がない。これも不思議である。 帝展には少ないが二科会などには....
「海神に祈る」より 著者:田中貢太郎
冑の武者を見て驚きの眼をそばだてた。 「あ」 「何事じゃ」 「何人じゃ」 「彼の
鎧武者は」 権兵衛は腰にさしている軍扇をさっと拡げた。それは赤い日の丸の扇であ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
敷の門前と白旗城中との二場で、前の門前では大勢の立廻りがある。後の城中では大童の
鎧武者(左団次の渥美五郎)の御注進がある。この
鎧武者が敵の軍兵と闘いながら、満祐....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
て突かれた者もすぐ後から落た。それで戦争がすんだことかと思うていると、また後から
鎧武者が、角の上に馳け上る。そして、角の上の一平方ミリメートルにも足らぬ場所の争....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
探索は、ますます露骨を極めていた。 何のかのと理由づけては、白昼、得物を持った
鎧武者が、内裏にまで立ち入って来た。校書殿の大庭やら梨壺のあたりにすら、うさんな....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、あっというまに、清涼の殿上へ土足であがっていた。 絵巻にある赤鬼青鬼のような
鎧武者なのだ。中でも背の高い一人が女官をとらえて、「……天皇はどこに御寝か。つつ....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
を訪問し給え。 大蛇、河童、ろくろ首、けっかい等は珍しからず。変ったものでは、
鎧武者が本馬にのって、柵の中の土間の上で三浦の大介だとか、何だとかいって立廻りを....