鎧袖[語句情報] »
鎧袖
「鎧袖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鎧袖の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「女の決闘」より 著者:太宰治
もと冷酷無残のものなのかも知れません。肉体が疲れて意志を失ってしまったときには、
鎧袖一触《がいしゅういっしょく》、修辞も何もぬきにして、袈裟《けさ》がけに人を抜....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
《いど》んだ。根を張ろうとあせるのだ。季節が来ると川はあふれた。木の根や草の芽は
鎧袖《がいしゅう》一触であった。堅い岸べもぽこりと削りとられた。すると、辛酸した....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
役者を仕立てて、世間をオドカすこともできるのだから、お角の気象としてはこの場合、
鎧袖一触的《がいしゅういっしょくてき》にやってみたいのだが、
鎧袖一触も用いように....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
しくれは、かくのごとく一掃されて灰燼《かいじん》になる。すべてのへりくつは論理の
鎧袖一触《がいしゅういっしょく》で解決される。 法官らが、社会を保護するという....
「世界の裏」より 著者:国枝史郎
× そんな米国だ! ABCD包囲陣などを日本に向かってやった所で……
鎧袖一触さ! こいつが云いたかったからである。 カルタゴの市民が、真に挙国一....
「三国志」より 著者:吉川英治
如しとは、まさに、彼の姿だった。何百という雑兵が波を打ってその前をさえぎっても、
鎧袖一|触にも値しないのである。 馬は無双の名馬赤兎。その迅さ、強靱さ、逞しさ....
「三国志」より 著者:吉川英治
うものだ。すでに赤壁においてすらあの大捷を博した我軍のまえに、南郡の城のごときは
鎧袖一|触、あんなものを取るのは手を反すよりやさしいことじゃないか」 先手五千....
「三国志」より 著者:吉川英治
「来れ。――来らば」 と、手具脛ひいて待つ所へ、魏軍三万の張※、戴陵はほとんど
鎧袖一|触の勢いでこれへ当ってきた。 時は大夏六月。人馬は汗にぬれ、草は血に燃....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
、島津、大隅らも加勢のこと」 「何の、たかだか千か、千五百。味方は三万にちかい。
鎧袖の一触だ」 「にもかかわらず、その小勢は、ましぐらに前進中と聞えてくる。敵に....