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鏖殺
「鏖殺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鏖殺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
が、盛んにワルシャワの外郭《がいかく》を見舞っている。自分は、夜が明ければ、この
鏖殺的《おうさつてき》な砲弾の洗礼を受くべく戦場へ向うのである。拳銃よりも、敵の....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
いたく尚警戒法について御心付の点をお話し願いたい。現に今夜のこの会合の如き、最も
鏖殺し甲斐のあるものでございますが、いままでなんともないところをみると、或いは遂....
「間諜座事件」より 著者:海野十三
)右ノ報告ヲ本日午後十時マデニ報告シ得ザルトキハ、在京同志ハ悉ク明朝ヲ待タズシテ
鏖殺セラルルコトヲ銘記セヨ。 「死線は近づいたぞ」 「かねて探していた敵の副司令....
「蠅」より 著者:海野十三
翅は忽ち振動を始めたのだ。その翅からは戦慄すべき殺人音波が発射され、室内の一同を
鏖殺しというわけだった。軍団長のいうとおり、もっと早く蠅を手にとって検べていたら....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
家康にも秀吉にも発してあるし、又政宗が露骨に打って掛るのは、少くとも自分等全軍を
鏖殺《みなごろし》にすることの出来る能《よ》く能く十二分の見込が立た無くては敢て....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
!」と英五郎は、はじめて大音を響かせた。「やっつけてしまえ、背後《うしろ》から!
鏖殺《みなごろし》にしろ! 三ピンを!」 竹槍、棍棒、道中差し、得物をひっさげ....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
。」 「待っていた、そうだろう。その何だ、ハイカラな叔母なんぞを血祭りに、家中|
鏖殺に願いたい。ついでにお父さんの中気だけ治してな。」と妙に笑った。 「まあ、」....
「蓮」より 著者:豊島与志雄
伝播したものらしい。私は惜し気もなくその桃の枝を切り去り、それから蓮の葉の油虫を
鏖殺してやった。蓮の葉は勢を得たように、青々と茂っていった。もう余分の肥料も泥土....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
い、饅頭の中に回章を秘めて同志の間に配布し、八月十五日の夜志士ら蹶起して喇嘛僧を
鏖殺し、僅かに生き残った者は辛うじて蒙古に逃れ、支那には全く跡を絶った。しかし冠....
「南蛮秘話森右近丸」より 著者:国枝史郎
へ取り返せ! 多少の腕はあるらしいが、人数は四人だ、知れたものだ、おっ取り囲んで
鏖殺にしろ!」 手下に向かって声をかけた。 「云うにゃ及ぶだ」と人買共は一斉に....
「郷介法師」より 著者:国枝史郎
いてございます」 支配の勘介が恐々云う。 「うん、五万両か、安いものだ。一家|
鏖殺されるより器用に五万両出すことだな」 こう云い捨ると利右衛門はその儘寝所へ....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
あげく、袁更生の一団をボルネオ島の北の端れへ息も吐かせず追いかけて行って、そこで
鏖殺にしたそうである。しかし残念にも袁更生だけは取り逃がしたということであった。....
「魔味洗心」より 著者:佐藤垢石
まれているそうだ。 それが、雪解け頃になると雪代水と共に流れだし、下流の魚類を
鏖殺するという話である。草津温泉の上手から流れだす毒水沢には、硫酸そのものといっ....
「六号室」より 著者:瀬沼夏葉
く、ひッそりび、そうしてここより抜出でて、ニキタを真先に、ハバトフ、会計、代診を
鏖殺にして、自分も続いて自殺して終おうと思うた。が、どうしたのか声は咽喉から出で....
「警察署長」より 著者:田中貢太郎
やや沈まって来た。彼はコップをおいて椅子に凭れた。まかりちがえばローゼンの一家を
鏖殺してもかまわないから、彼の女はどうしても己の有にしなくてはならんと思いだした....