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「鏨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鏨の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
山椒大夫」より 著者:森鴎外
燈火《ともしび》の明りにすかして、地蔵尊の額を見た。白毫《びゃくごう》の右左に、《たがね》で彫ったような十文字の疵《きず》があざやかに見えた。 ――....
家霊」より 著者:岡本かの子
て、剣道で言えば一本勝負であることを得意になって言い出した。 老人は、左の手に《たがね》を持ち右の手に槌《つち》を持つ形をした。体を定めて、鼻から深く息を吸....
幼年時代」より 著者:堀辰雄
、しばらくは父の押木《おしぎ》の上に一ぱいに散らかっている鉄槌《かなづち》だの、《たがね》だの、鑢《やすり》だのを私にいじらせてくれた。が、それを好いことにし....
後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、流石争われぬ貫録があった。創傷は、顱頂骨と前頭骨の縫合部に孔けられている、円い型の刺傷であって、それが非常なお凸であるために、頭顱の略々円芯に当っていた。創....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
ぴたりと合って、むくりと一個、瓜が据る。肉取り、平象嵌、毛彫、浮彫、筋彫、石め、は自由だから、蔓も、葉も、あるいは花もこれに添う。玉の露も鏤む。 いずれも打....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
細工盤とで劃って、うしろに神棚を祀った仕事場に、しかけた仕事の鉄鎚を持ったまま、を圧えて、平伏をなさると、――畳が汚いでしょう。けばが破れて、じとじとでしょう....
雪の夜の怪」より 著者:田中貢太郎
っきり見えないはずの外が見えるのですよ、雪がちらちらと降ってて、そのまた雪が銀の屑のように見えるのですよ。 しかし、まあ、それはわたしが酔っていたせいかも判....
春水と三馬」より 著者:桑木厳翼
ことを掩われない。然し其中の教訓は必しも民衆教化に適せぬとは言えない。 此智恵を読みながら、私は十八世紀の啓蒙家カンペの修養書「テオフロン」の事を想出したが....