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「鑑別〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鑑別の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
こんにちと違って、その時代における日本馬と西洋馬との相違は、誰が眼にも容易に鑑別される筈であった。第一に鞍《くら》といい、鐙《あぶみ》といい、手綱《たづな》....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は彼《か》の備前屋の番頭の四郎兵衛で、かれは大きい薬種屋の番頭であるから熊の胆の鑑別が付くに相違ない。彼をこっちの味方に誘い込んで、かれの口からその主人にうまく....
赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
来ない。たとえば微量の青酸中毒による死の如き、これである。今日の科学はこの程度の鑑別をするだけに進行していないことを遺憾とする」 最後の望みの綱も切れてしまっ....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
あるか女の血であるか、あるいは子供の血であるかということまでも、お冬はいちいちに鑑別して庄兵衛をおどろかした。それがだんだんに劫じて来て、庄兵衛は袂に小さい壺を....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
――だからこそなんだ。それが精神病理学の領域にあるものなら、古いペッパーの『類症鑑別』一冊だけで、ゆうに片づいてしまうぜ。無論|癲癇でもヒステリー発作でもないよ....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
死後半年で見出され、埋葬後既に三年に垂んとしているから、発掘したって果して誰だか鑑別はつくまいと思うのだ」 「年齢の相違する点から云うと実際考えものだね。もし違....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
の声音までが同じであるので、婿の家も供の者も、どちらが真者であるか偽者であるかを鑑別することが出来なくなった。さりとて今夜の婚儀を中止するわけにも行かなかったと....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
不運の神様だということに話がきまったそうである。沢山の人間を取り扱っている女達の鑑別法もなかなか面白いものだと思ったことがある。 要するに美人の鼻糞はわれわれ....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
作でもちょっと四角のミニアチュールでも要するに一目でわかる。展覧会で二千点の絵を鑑別するのに三日間を要するだけである。もし二千巻の論文を鑑査することであったら、....
家なき子」より 著者:楠山正雄
のうちから葉の形で八重と一重を見分けて、一重を捨てて八重を残すことであった。この鑑別のできる植木屋さんはごくわずかで、その人たちが家の秘法にして他へもらさないこ....
誤った鑑定」より 著者:小酒井不木
液第二種』という探偵小説を読んだ所です。その中に出て来る医者が、血液による父子の鑑別法を物語っていますが、実に突飛極まることを言っていますよ、まあよく御聞きなさ....
法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
考えるが、しかしながらかほどまでに丹念に文献的史料を応用せられながら、しかもその鑑別を誤り、日本紀の記事の毫頭疑うべからざる理由を解せずして、もっぱら誤解曲解の....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
家の看板は掲けられましょう。まわりを刈り込んで、残すだけを残した髯と、無精髯とは鑑別けてやらねばなりません。人間がたった一人、この世の中に生れて来て、そして自然....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
いえば、実際上それが真の修行者であるか、はた己が配下に属すべき浮浪人であるかの、鑑別に苦しんだ場合もあったであろうと察せられるのである。末流末派の法師のある者が....
料理の秘訣」より 著者:北大路魯山人
合でも料理の補助味、すなわち、かつおぶしの良否を眼で見て判るだろうか。だし昆布の鑑別ができるだろうか。なんのかのと料理を語る人はあっても、大概この第一歩の答えす....