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鑑定家
「鑑定家〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鑑定家の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
た花を集めて、それを水おけに入れたということである。足利義政時代の大画家であり、
鑑定家である相阿弥は、初期における花道の大家の一人であったといわれている。茶人|....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
両面の鏡を白木の箱のなかへ厳重に封じこめた。それから城下へ出て行って有名な学者や
鑑定家などを尋ねまわって、その鏡の作られた時代や由緒について考証や鑑定を求めたが....
「骨董」より 著者:幸田露伴
きな人があるので、骨董を売買するいわゆる骨董屋を生じ、骨董の目ききをする人、即ち
鑑定家も出来、大は博物館、美術館から、小は古郵便券、マッチの貼紙の蒐集家まで、骨....
「寛永相合傘」より 著者:林不忘
きかないときているから、いやはやなんとも心細いかぎりだ。 しかし、藩中に刀剣の
鑑定家をもって自他ともに許している寺中甚吾左衛門をことごとに打ち負かしたのは、今....
「マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
り口もゴーリキイの心を苦しめた。 聖画屋の小僧が本を読む。そのことをぺてん師の
鑑定家の爺と番頭とがあくどく揶揄した。 「さて、学問のあるお前のことだ。この問題....
「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」より 著者:佐々木直次郎
彼に見せてもよくはないだろうか? それに、ことに、ゲストは手跡の熱心な研究家だし
鑑定家だから、手紙を見せられても、それを当然な親切なことと考えるだろうから。その....
「鴛鴦鏡」より 著者:岡本綺堂
を追ったのである。 鏡は青銅でつくられて、その裏には一双の鴛鴦が彫ってあった。
鑑定家の説によると、これは支那から渡来したもので、おそらく漢の時代の製作であろう....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
カへ行った。 村井の陸さんは写真芸術の権威者《オートリテ》、満寿子さんは香水の
鑑定家《ノーズ・マン》、珠子さんは女流自動車競走の選手権保持者、山チイはパイプ・....
「変な恋」より 著者:小酒井不木
のである。 彼はいつも黒い鞄の中に二万円以上の宝石を入れて携えていた。彼は宝石
鑑定家としては第一流の人間であって、他の宝石商からも鑑定に招かれたが、彼の鑑定し....
「道成寺不見記」より 著者:夢野久作
うほどに「能」に突込んでくれる人が一人もいない。皆、真偽のわからない掛物に対する
鑑定家みたいに、いい加減な否定や肯定ばかりしている。自分のボロを出さないように警....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
「ですがね。」 「大丈夫……間違いはありません。紅屋です。」 「先生は、紅屋の
鑑定家なのかなあ。まるで違ってる。これは細露地を一つ取違えた……」 「ははは、大....
「贋物」より 著者:葛西善蔵
めらしいですね。じつはね、この間町の病院の医者の紹介で、博物館に関係のあるという
鑑定家の処へ崋山と木庵を送ってみたんだが、いずれも偽物のはなはだしきものだといっ....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
ほとん》ど皆《み》な偽物《ぎぶつ》ならざるはなし。十中の八、九と言いたいが専門の
鑑定家に見せると百中の九十七、八まで尽《ことごと》く偽物だ。紳士の床の間は尽くこ....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
が発見せられて、多数の中から稀に一つ、取残して珍重せられたというに過ぎぬ。専門の
鑑定家の話を聴いて見ると、声の佳いというのも決して鶫たちのために佳いのではない。....