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「長らえる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

長らえるの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
死までを語る」より 著者:直木三十五
と云ってきた。私は、今年四十二年六ヶ月だから「前半生」と同一年月、後半世も、生き長らえるものなら、私は八十五歳まで死なぬ事になる。これは多分、編輯《へんしゅう》....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ず》いて愁い申したに、慈悲無辺の上帝よ、某《それがし》そんな辛い目をして五十年も長らえるはいかにも情けない。どうか特別の御情けで二十年だけ差し引いていただきたい....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
分自身で早急に方法を講ずる。ねえ、アリョーシャ、ことによったら、僕はそれまで生き長らえるか、あるいはそれを見るためによみがえってくるかして、実際に自分の眼で、わ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
にびと》をもとがめず、また子供に愛せられてる今となっては、ごく老年になるまで生き長らえるに及ばないという理由は何ら認められなかった。あたかも麗しい光明によって輝....
嘘の効用」より 著者:末弘厳太郎
雑多な嘘が無数に行われています。 実をいうと、全く嘘をつかずにこの世の中に生き長らえることは、全然不可能なようにこの世の中ができているのです。 そこで、われ....
春昼後刻」より 著者:泉鏡花
言の端にも顕れていた。 唯その有耶無耶であるために、男のあとを追いもならず、生長らえる効もないので。 そぞろに門附を怪しんで、冥土の使のように感じた如きは幾....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
を聞き、 (武蔵様が死を決しておいでになるなら、わたしも病を養って、こうして生き長らえる効いもない) といい出したことから始まり、やがてはまた、 (死ぬ前に一....
三国志」より 著者:吉川英治
られなかったとみえる。 張遼は、ことばを重ねて、 「ここで捨てるお命を、しばし長らえる気で、劉玄徳の消息をさぐり、ふたつには、玄徳から託された妻子の安全をまも....