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「長吏〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

長吏の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
な彼に帰伏した。彼は遂に乱をおこして、みずから光王と称し、もろもろの官職を設け、長吏を置き、諸国の禍いをなすこと数年に及んだので、朝廷は将軍|程務挺に命じてこれ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
った仏国にも、ロア・デ・リボー(淫猥《いんわい》王)わが邦中古|傀儡《くぐつ》の長吏様の親方が所々にあって本夫《ほんぷ》外の男と親しむ女人より金五片ずつの税を徴....
長吏名称考」より 著者:喜田貞吉
エタをチョウリという地方が多い。文字に「長吏」と書く。或いはこれをチョウリンボウともいう。「長吏坊」で、長吏に「坊」とい....
三国志」より 著者:吉川英治
還の日は来た。 顧みれば、百難百戦、生命ある身が奇蹟な気がした。 帳幕の人、長吏|費※は、その総引揚げに当って、ひそかに孔明に諫めた。 「かくはるばる蛮土に....
エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
以後の事であった。江戸では天正十八年徳川家康の入国の際、前例により弾左衛門祖先に長吏以下の支配を命じ、大抵の事はその自治に任して、種々の公役に従事せしめた。すな....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
保四年の「弾左衛門書上」(「江都官鑰秘抄」引)にも、「禁中様御召|藺金剛、大和国長吏指上、御扶持代物にて頂戴仕候。並、御花砌之掃除、長吏小法師と申者八人にて相勤....
牛捨場馬捨場」より 著者:喜田貞吉
をなし、為に河原の者、坂の者、散所の者などと呼ばれた。そしてその集落にはいわゆる長吏法師なるものがあって、これを統率していたものであった。これすなわち既に「霊異....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
のが出来てこれを統轄し、自然と不文律による自治制が行われていた。その長たる非人を長吏法師と云い、その下に属する平非人を小法師という。浮浪人の長の事は既に「霊異記....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
餌取法師と呼ばれたり、今にエッタ法師だの、小法師だの、エッタン坊だの、皮坊だの、長吏ん坊などの語が存していることやら、かつては同じ道をたどったと思われる雑多の特....
融和促進」より 著者:喜田貞吉
です。 ところで、エタは地方によっては、「チョウリ」ともいいました。文字には「長吏」と書いて、「頭」という意味です。落伍者仲間の「頭分」であったのです。その頭....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
を得ました。もちろんこれらの落伍者の流れの末にも、種々の区別ができました。中にも長吏すなわちこれら落伍者中の首領たるものの多くは、皮革業を独り占めにし、太古以来....
濫僧考補遺」より 著者:喜田貞吉
のと思われる。それは右の「明月記」の文に、美貌と艶語とを以て良家の女子を誘拐した長吏法師を、特に注して「其の病にあらず」と云っているので知られる。そしてそれを濫....