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長命
「長命〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
長命の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、まだ十五の山出しで、いっこうに役にも立ちません」 「隠居さんも、八十一とは随分
長命ですね」 「はい。めでたい方でございます。しかし何分にも年でございますから、....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
は実を持った青木の下に枯れ松葉を敷かせたのを覚えている。 この「お師匠さん」は
長命だった。なんでも晩年|味噌を買いに行き、雪上がりの往来で転んだ時にも、やっと....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
人を保護するのが当然だ。僕らは実に第二の社会に対しては大恩人だ。妻の両親も健康で
長命だ。僕の両親も健康で
長命だった。夫婦ともに不潔病などは親の代からおぼえがない....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
かも大赦に逢って、呉は赦されて家に帰った。その後も子孫繁昌して、彼は八十歳までも
長命して天寿をまっとうした。この魚はなま煎えを食ってさえも死ぬというのに、生のま....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
人間には寿命というものがある。人参を飲んで屹と癒るものならば、高貴のお方は百年も
長命する筈だが、そうはならない。公方様でもお大名でも、定命が尽きれば仕方がない。....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
た、碓氷川の堤防も自費で修理した。墓碑に寛延の年号を刻んであるのを見ると、よほど
長命であったらしい。独身の彼は弟子たちの手に因って其の亡骸をここに葬られた。 「....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
た。 「月人《げつじん》一名が本艇右舷の第三門口を破壊しようとかかっている――艇
長命令。全員直ちに配置につけッ」 さあ、たいへん。月人の来襲《らいしゅう》であ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
に増す所か、千九十ポンド四シリングから百五十五ポンド九シリング。 「ファラデーは
長命であった。それゆえ、この鍛冶職の子で製本屋の小僧が、一方では累計百五十万ポン....
「怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
「偽りは偽りながら、霧隠れ雲隠れの秘薬、その他には眠り薬、痺れ薬、毒薬、解毒薬、
長命不死の薬、笑い薬、泣き薬、未だ色々の秘薬の製法は、一通り心得おる。おぬしが高....
「怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
たんだ。代々山伏だ。俺の先祖は常陸坊海尊。それから血統正しく十八代伝わっている。
長命が多いので、百歳以上まで生きたのが二三人ある。代々夜目が利くんだ。俺は大竜院....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
れている。その弟の宗之助は兄の臨終の節に同伴していたのである。そうして、兄よりも
長命で帝国劇場の幹部俳優にまで昇進したが、やはり四十を越えずして急病で世を去った....
「磯部の若葉」より 著者:岡本綺堂
した。碓氷川の堤防も自費で修理した。墓碑に寛延の年号が刻んであるのを見るとよほど
長命であったらしい。独身の彼は弟子たちの手に因ってその亡骸をここに葬られた。 「....
「贋物」より 著者:葛西善蔵
「じつはね、この信玄袋では停車場へ送ってきた友だちと笑ったことさ。何しろ『富貴
長命』と言うんだからね。人間の最上の理想物だと言うんだ。――君もこの信玄袋を背負....
「娘」より 著者:岡本かの子
凭せながら、午前九時頃の明るさを見せて来た隅田川の河づらを覗いた。 「蓑ちゃん、
長命寺のさくら餅屋知ってる」 「ああ知ってるよ。向う河岸の公園出てすぐだろ」 「....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
ったときのことを思い出した。 僕等はその時にどこへ行ったのか、兎に角伯母だけは
長命寺の桜餅を一籠膝にしていた。すると男女の客が二人僕等の顔を尻目にかけながら、....