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長唄
「長唄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
長唄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
といわず、何でも好きな事を仕込ませていた。小えんは踊《おど》りも名を取っている。
長唄《ながうた》も柳橋《やなぎばし》では指折りだそうだ。そのほか発句《ほっく》も....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
》の長い大黒帽《だいこくぼう》だった。するとそれを見た姉のお絹《きぬ》が、来月は
長唄のお浚《さら》いがあるから、今度は自分にも着物を一つ、拵《こしら》えてくれろ....
「老年」より 著者:芥川竜之介
ゆすって、わき眼にも昔の夢を今に見かえしているように思われた。しぶいさびの中に、
長唄や清元にきく事の出来ないつやをかくした一中《いっちゅう》の唄と絃とは、幾年と....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
言う人だったがね」 一四 幽霊 僕は小学校へはいっていたころ、どこの
長唄の女師匠は亭主の怨霊にとりつかれているとか、ここの仕事師のお婆さんは嫁の幽霊....
「眉かくしの霊」より 著者:泉鏡花
目を煩らって、しばらく親許へ、納屋同然な二階借りで引き籠もって、内職に、娘子供に
長唄なんか、さらって暮らしていなさるところへ、思い余って、細君が訪ねたのでござい....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
刻も申しましたように、不器用も通越した、調子はずれ、その上覚えが悪うござんして、
長唄の宵や待ちの三味線のテンもツンも分りません。この間まで居りました、山田の新町....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
二三年前まで上っていなすった……でも年二季の大温習には高台へ出たんだそうです……
長唄のお師匠さんの橋渡しで。 家は千駄木辺で、お父さんは陸軍の大佐だか少将だか....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
に視められる……じとじととした雲一面、星はなけれど宵月の、朧々の大路小路。辻には
長唄の流しも聞えた。 この七の日は、番町の大銀杏とともに名高い、二七の不動尊の....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
心中にも女郎にも驚いた容子が見えぬ。もっともこのくらいな事を気にしては、清元も、
長唄も、文句だって読めなかろうし、早い話が芝居の軒も潜れまい。が、うっかり小説の....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
法のわかい御婦人と御楽み、で、大いお上さんは、苦い顔をしてござったれど、そこは、
長唄のお稽古ともだちか何かで、お桂様は、その若いのと知合でおいでなさる。そこへ―....
「無題抄」より 著者:上村松園
という気がして、打ち込んで熱中する気になれない性分があるようです。三味線にしても
長唄にしても、最初は謡曲にしても、皆そういう風にずぼらに考えていました。 が、....
「画道と女性」より 著者:上村松園
余技だという気がして打ち込んで熱中してやる気になれない性分がある。三味線にしても
長唄にしても、最初は謡曲にしてもそういう風にズボラに考えていたが、近頃では、如何....
「画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
と「唯今かえりました」と自然、挨拶をするようになりました。 謡曲・鼓・
長唄 余技としましては、金剛流の謡曲を二十年近くしております。仕舞を舞うことも....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
した。 ああ、信州の姉の方ですか。――これも芸妓で方々を流転して、上田の廓で、
長唄か何か師匠をしている、この方は無事で、妹の骨を拾ったんです。 横浜の新仏が....
「六日月」より 著者:岩本素白
い音が静かな通りに流れて来る。何の三味線であろう、この辺りの空気からすると、無論
長唄でも清元でも常盤津でもいけない。といって、ただ一と口に地唄などといっては、当....