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長大息
「長大息〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
長大息の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
と櫛に托して、漸く鏡の中にこれなら見られる自分の顔を取戻したのであった。 彼は
長大息した。こびりついて放れそうもなかった悪夢が、あらかた彼の身体から出ていった....
「宇宙女囚第一号」より 著者:海野十三
が」 「ふーむ、そういう理屈ですか。いや、おそろしいことになったものだ」 僕は
長大息とともにそういった。 平面|走査《スキャンニング》をする電送写真やテレビ....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
し、また或る夜はボッボツと、冷い雨が頬の辺を打った、それが一番著しい変化だった。
長大息を一つすると、もう昇降口から、艦内へ呼び戻されるという次第だった。 夜間....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
よ重し。 ◯夜半、忽然として醒め、子供をいかにして育てんとするかの方途を得たり。
長大息、疲労消ゆ。有難し、有難し。 ◯けさ、広鳥惨害写真が新聞に出た。 八月二....
「地球盗難」より 著者:海野十三
赤鉛筆でもってところどころに傍線を加えていった。しかし一冊を読み終るたびに、彼は
長大息した。 「……駄目だ。この本も駄目だア」 彼は机の上から原書をつき落とす....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
弾のようにばらばらと落ちてきて、危険このうえないことになった。 サミユル博士は
長大息するとともに、そのあとのことを遂にあきらめた。 「運搬はやめる。隊員はそれ....
「地球要塞」より 著者:海野十三
いのである。 「ああ、――」 私は、ハンドルを握って仰臥《ぎょうが》したまま、
長大息した。 どうしたのであろう、わがクロクロ島よ。このときぐらい私は血の通っ....
「戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
ランクを軽々と担ぐと、大急ぎで飛行場を出ていった。 後を見送ったサービス係は、
長大息と共に小首をかしげ、 「でも力のある老人じゃなあ。あの大きいトランクを、軽....
「不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
ちょっと苦心をしたよ」 博士は、かすかに溜息をついた。大統領閣下は、嵐のような
長大息をした。 「舷側を狙う砲弾や魚雷も、同じことに、ゴム蒲団の中でぐるっと方向....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
り得る。しかもそう考えることは、今日ではもう常識範囲ではないか」 夫人はそこで
長大息した。 恐ろしいことだ。恐ろしいアイデアだ。恐ろしい係蹄だ。 夫人をし....
「○○獣」より 著者:海野十三
。 「まったく不思議な○○獣だ」と、敬二は自分で撮った写真をじっと見つめながら、
長大息をした。 ○○獣というのは、二つの大きな球塊がぐるぐる廻っているものだと....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
これは帝国海軍にとって実に由々しきことだ」 川上機関大尉は、ひそかに天を仰いで
長大息したのであった。 その上に、気にかかるのは、彼の秘蔵していたペンキ缶に仕....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
か。これにつけてもわれ等は、かの活神、活仏気取りの浅墓な心懸の人々には、つくづく
長大息を禁じ得ぬ。本人も本人だが、その存在を許す周囲の人達も人達である。日本民族....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
証とした。 一首の意は、今、大野山を見ると霧が立っている、これは妻を歎く自分の
長大息の、風の如く強く長い息のために、さ霧となって立っているのだろう、というので....
「月世界競争探検」より 著者:押川春浪
ながら、残念な事をしたなあ。」 と投げるがごとくいい棄てて、慨然として天を仰いで
長大息したが、再び決然として立ち上り、 「東助、こうなっては腕づくでも叔父さんを....