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長崎
「長崎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
長崎の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
て、即座に彼を浦上村の代官所へ引渡した。
彼は捕手《とりて》の役人に囲まれて、
長崎の牢屋《ろうや》へ送られた時も、さらに悪びれる気色《けしき》を示さなかった。....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
いる時でも、彼はそれを懐中から出して、鷹揚《おうよう》に口に啣《くわ》えながら、
長崎煙草《ながさきたばこ》か何かの匂いの高い煙りを、必ず悠々とくゆらせている。
....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
一層この国の宗徒《しゅうと》に、あらたかな御加護《おんかご》を加えられたらしい。
長崎《ながさき》あたりの村々には、時々日の暮の光と一しょに、天使や聖徒の見舞う事....
「夢」より 著者:芥川竜之介
三四年前にもやはりこう云う憂鬱に陥り、一時でも気を紛《まぎ》らせるためにはるばる
長崎《ながさき》に旅行することにした。けれども
長崎へ行って見ると、どの宿もわたし....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
。話しましょう。……が、さて談話というて、差当り――お茶代になるのじゃからって、
長崎から強飯でもあるまいな。や、思出した。しかもこの越前じゃ。 晃 (細く障子を....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
引上げて、髪の雫も切らせずに、また海へ突込みました。 この時な、その繋り船に、
長崎辺の伯父が一人乗込んでいると云うて、お小遣の無心に来て、泊込んでおりました、....
「わがまま」より 著者:伊藤野枝
のだ――」 またじりじりしだした。――嫌な嫌なその叔父は、私らより十五分も前に
長崎から博多について私等をそこで待っている――登志子は眉をあげてホッと息をした。....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
郷。 江東橋から電車に乗ろうと、水のぬるんだ、草萌の川通りを陽炎に縺れて来て、
長崎橋を入江町に掛る頃から、どこともなく、遠くで鳴物の音が聞えはじめた。 松崎....
「凧の話」より 著者:淡島寒月
らないから、それよりも月浪とか童子格子とか、字なら龍とか嵐などがいいようである。
長崎の凧は昔|葡萄牙や和蘭の船の旗を模したと見えて、今日でも信号旗のようなものが....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
東の大震災に驚かされた。 震災の歳の暮れに上京すると、私は初山滋君の住んでいる
長崎村が気にいつたので、すぐさま、同君の近所の小さい家を借りて自炊を始めた。 ....
「中支遊記」より 著者:上村松園
聞に米船ハリソン号を浅瀬に追いつめて拿捕に協力したと輝かしい偉勲を伝えられている
長崎丸、私が
長崎から乗った往路は多分その
長崎丸であったろう。十月二十九日の晩のこ....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
前座種切れだ。」 と吸いつけ、 「お待ちなさい、お米が身の上は可哀相と極って、
長崎から強飯が長い話と極った処で、これがおもしろいと形のついた話といってはありま....
「想い出」より 著者:上村松園
の祖父という人が、美術が好きであったらしく、私が六つの時亡くなりましたが、商用で
長崎などに行きますと、よく皿とか壺とかそういう美術品を買い求めてきた事を子供心に....
「西航日録」より 著者:井上円了
して、あらゆる見せものここに集まる。売卜、人相見の店もここにあり。また一日、旧友
長崎氏とともにグラント将軍の墳墓に詣す。 二十四日はハーバード大学学位授与式の....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
日、晴れ。暖気ようやく加わり、春天の融和を見る。筑山・壱州に応接して、午後四時、
長崎に入港す。桜花満開の期を過ぎ、八重桜の最中なり。小島町正覚寺に至り、有馬憲文....