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「長崎奉行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

長崎奉行の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
心中浪華の春雨」より 著者:岡本綺堂
成功して、表向きは博多の町に唐物《とうぶつ》あきないの店を開いているが、その実は長崎奉行の眼をくぐって、いわゆる海賊を本業としていたのである。 こうして十年を....
十二支考」より 著者:南方熊楠
些少《さしょう》ながら四、五升飲む方がずっと安楽だ。文政元年より毎年二月と九月に長崎奉行兎狩に託して人数押《にんずおさ》えを行うた由(『甲子夜話』六四)、いずれ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
下へ卍《まんじ》のいれずみすらしておいた身にかかわらず、つい仲間の者にそむいて、長崎奉行に密告したのでござります。それも、密告すればお奉行さまがてまえの罪をお許....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
た。 「長崎の方がまた大変な騒動だそうですよ。」 と金兵衛は言ったが、にわかに長崎奉行の通行があるというだけで、先荷物を運んで来る人たちの話はまちまちであった....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
この牧野老中がした。例の謁見の儀式が済んだ後、一行はしばらく休息の時を与えられ、長崎奉行の厚意により今一度よく室を参観することをも許された。異人どもにながめを自....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
数えて見ても、彦根よりする井伊|掃部頭、名古屋よりする成瀬隼人之正、江戸よりする長崎奉行水野|筑後守、老中|間部下総守、林|大学頭、監察岩瀬|肥後守から、水戸の....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
衛門を魔道に引き入れ、密貿易を犯させて、彼等自身が各々の大慾望を遂げてしまうと、長崎奉行役替りの時期が来て、その罪行が暴露《ばくろ》するのを怖れ、清左衛門一人に....
十二支考」より 著者:南方熊楠
三島」てふ名句があった。箱根の関を婦女が通るは厳禁で、例せば文政十一年本多近江守長崎奉行勤務中、その足軽《あしがる》島田|惣之助《そうのすけ》は舞袖事たき十九歳....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
り一分金に両替をして国もとまで運ぶという段になったのだが、それがまた一仕事でな、長崎奉行に届け出て、お金荷物の先触れを頼み、一駄に千両箱を二つずつ積んで、五百駄....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
うるおってくる瞳で、なお巻を読み進めて行く。 「親類ノ牧野長門守ガ山田奉行ヨリ長崎奉行ニ転役シタガ、ソノ月、水心子秀世ガ云イ人デ、虎ノ門外桜田町ノ尾張屋亀吉ト....
わが血を追ふ人々」より 著者:坂口安吾
当時アウグスチノ会の代理管区長グチエレスは大村に入牢中であつたから、次兵衛は長崎奉行竹中|采女の別当の中間に住込んで牢舎に通ひ、グチエレスの指図を受けて伝道....
十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
、苦笑せざるを得なかった。 (これも仕方がないのだろう、贈賄という風習はな。……長崎奉行が二千両、御目附が一千両と、相場さえ立っているのだからな。……贈った方が....
魔像」より 著者:林不忘
ぱつ》のこの頃のようなことはないが権門賄賂《けんもんわいろ》は公然の秘密だった。長崎奉行は二千両、御目附は千両という相場《そうば》が立った位で、いまこの、筆屋の....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
牢しておったが、まず次兵衛は竹中|采女の別当に雇われることに成功した。竹中采女は長崎奉行であり、切支丹断圧の総元締のようなものだ。次兵衛はまんまとこの別当になり....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
置いた明和五年の春、また長崎へやって来たが、たいへんに日本語が巧《たくみ》なので長崎奉行から唐通詞を依頼され、古川町《ふるかわちょう》の闕所屋敷《けっしょやしき....