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長年月
「長年月〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
長年月の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
それでこの鉱物が地球内部から放出された灼熱した質塊から形成されて以来、これだけの
長年月が経過したということになるのである(『宇宙の成立』三八頁参照)。 急激な....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
れて、ジッターの説を人体生理の上に移してみるのです。すると、宇宙の半径を横切って
長年月を経過していても、実体と映像が異ならない――その理法が、人間生理のうちで何....
「死生」より 著者:幸徳秋水
ある、且つ大なる人格の光を千載に放ち、偉大なる事業の沢を万人に被らすに至るには、
長年月を要することが多いのは言う迄もない。 伊能忠敬は五十歳から当時三十余歳の....
「死刑の前」より 著者:幸徳秋水
つ大きな人格の光を千載にはなち、偉大なる事業の沢を万人にこうむらすにいたるには、
長年月を要することが多いのは、いうまでもない。 伊能|忠敬は、五十歳から当時三....
「日本文化私観」より 著者:坂口安吾
にふさわしくない自分達であることを、恐らく多くの日本人が痛感しているに相違ない。
長年月にわたって徹底的に憎み通すことすら不可能にちかく、せいぜい「食いつきそうな....
「ヨーロッパ的性格 ニッポン的性格」より 著者:坂口安吾
〇年に到りまして、初めてのことなのであります。 もともと宗教と申しますものは、
長年月にわたってつづいておりますと、どうしても堕落いたしますものですけれども、そ....
「水鳥亭」より 著者:坂口安吾
千余円残っている。 そろって、買物にでた。 金時はまず大八車を買った。それは
長年月納屋の奥に置きすてられた廃品で、峠越えの疎開用には役立たないシロモノであっ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
業には浮き身をやつすが、大資本を投下して設備をほどこし、技術の精華をあつめた上で
長年月の研究を重ねなければならないような大工業には見向きもしないのである。 時....
「予告殺人事件」より 著者:坂口安吾
志が外部の障碍を突破して目出たしという筋書であるが、アメリカは然らず、厭がる女を
長年月にわたり手練手管金にあかし術策を尽して物にするという脂ぎった性質である。 ....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
りは案外に無邪気なもので、草の根を分けてもという全国一丸の警察網を張りめぐらし、
長年月にわたって徹底的に断圧、根絶を期したというのは現代に於ては昭和初頭に於ける....
「日本上古の硬外交」より 著者:国枝史郎
本は摂取し、最早彼に学ぶべきものが無いというのが夫れであった。それにしても、その
長年月の間いかに我国の官民が、硬外交を心の奥に蔵し、しかも終始表面的には軟く優し....
「サンカ者名義考」より 著者:喜田貞吉
の生誕は天文十三年で、江戸時代以前の故事もかなり知っておったであろうし、特にその
長年月間扱い慣れていたところから、所謂サンカモノの何であるかくらいの事は、よく通....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
しは塹壕戦の真最中だ、しっかり行こう」と落ち付き払って勉強し続けるのです。すると
長年月の後には、「塵積って山となり、点滴石を穿つ」というように、必ず自分の才能特....
「味覚の美と芸術の美」より 著者:北大路魯山人
るように思えぬことはない。しかるに、また天は時に雷鳴をはためかして、何百年という
長年月はぐくみ育ててきた老樹をも一瞬にして焼き捨ててしまう。樹木を育てるのも自然....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
世界を相手とし東亜の天地に於て持久戦争を行ない、戦争を以て戦争を養う主義により、
長年月の戦争により、良く工業の独立を完うし国力を充実して、次いで来るべき殲滅戦争....