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長様
「長様〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
長様の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「酒中日記」より 著者:国木田独歩
けしき》を更え、音《おん》がカンを帯びて、 「なに私どもの処に下宿している方は曹
長様《そうちょうさん》ばかりだから、日曜だって平常《ふだん》だってそんなに変らな....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
としんみり子供にいい聞かせて病人を置いて行った。
後には子供一人、その時が、戸
長様《こちょうさま》の帳面前|年紀《とし》六ツ、親六十で児《こ》が二十《はたち》....
「幽霊妻」より 著者:大阪圭吉
話の内容はまるで間違ったことを書いてても、あれだけは確かでしたよ。N専門学校の校
長様で、真面目すぎるのが、かえってたった一つの欠点に見えるくらいの、立派な厳格な....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
と目を晦ます尼姿になることが出来ましたなれど、あの院代様に、さき程お争いのあの玄
長様に、乳房を――いいえ、女である事を看破られましたが運のつき、――その場に愛し....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
「はい、ここはヘクザ館の内部でも、一番聖なる場所としてあります。されば、初代院
長様の聖骨も、この塔のなかにおさめてあるのでございます。あれ、ごらんなさいませ。....
「夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
ろりと掬った。……(鯉跳ねる)わい! 銀の鱗だ。ずずんと重い。四貫目あるべい。村
長様が、大囲炉裡の自在竹に掛った滝登りより、えッと大え。こりゃ己がで食おうより、....
「七宝の柱」より 著者:泉鏡花
く水の糸を曳いて、魚の背とともに動く状を目に宿したのである。 「あれは、はあ、駅
長様の許へ行くだかな。昨日も一尾上りました。その鱒は停車場前の小河屋で買ったでが....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
すねえ。ですけれどもその通りよ、みんなが全く気を揃えて、大船に乗ったつもりで、船
長様を頭《かしら》に戴いて、船の中が一つの領土にならなければ、新しい国は作れませ....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
なたが血縁の和楽とおっしゃったのが、格別ミウーソフさんの胸にこたえたのですよ、院
長様。あの人は自分を、わしの親類だと認めておらんのですからな。そうだろう、フォン....
「怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
、乃公はピストルを持っている。そこで、強者の乃公は、ピコル船長に代って、今から船
長様だ。てめえたちも、乃公の命令に従うがいい」 「黙れ! 縮毛。船長は、この僕だ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
レーヌ氏が彼女の前に立っていた。彼は黙ってそこにはいってきたのである。
「ああ市
長様でございますか!」と彼女は叫んだ。
彼は低い声でそれに答えた。
「あのかわ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
た。
爺《じい》さんは、自分がよく思われてることを知ってるので安心して、修道院
長様の面前で、かなりごたごたしたしかもきわめて意味の深いおしゃべりを田舎言葉《い....
「加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
タチカンと呼ばれた老土人は、眼を覚ましてムックリ起き上がったが、 「おおこれは酋
長様で」 「こやついったい何者だな?」ジョン少年を指差した。 「ああその子供でご....
「城」より 著者:カフカフランツ
着て、衣ずれの音を立てながらやってくるところだった。亭主を迎えにきたのだが、官房
長様がなにかご用がおありなのだ、ということだった。ところが、亭主はむこうへいく前....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
十二時少し前に後三年駅で下車すると、改札口に深沢君が待っておられる。当年の郡
長様も郷里では鳥打帽にモンペという出で立ちだ。モンペとは袴とズボンとの合の子で、....