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長煩い
「長煩い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
長煩いの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「女の決闘」より 著者:太宰治
かれませんでした。わたくしはその恋愛が非常に傷けられたと存じました時、その為に、
長煩いで腐って行くように死なずに、意識して、真っ直ぐに立った儘で死のうと思いまし....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
上御庭番の間宮鉄次郎であることは云うまでもあるまい。この土地の領主は三年あまりの
長煩いで去年の秋に世を去った。その臨終のふた月ほど前に、嫡子の忠作が急病で死んで....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
けれども、此の千代は親のために御当家様へ御奉公にまいりましたので、と申すは、私が
長煩いで、人参の入った薬を飲めば癒ると医者に申されましたが、長々の浪人ゆえ貧に迫....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
混乱をきわめた晩のことで、下原村の百姓の中には逃げおくれたものがあった。背中には
長煩いで床についていた一人の老母もある。どうかして山手の方へ遠くと逃げ惑ううちに....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
えた時。任期四年あまりにもなるが、半蔵が帰国のほどもまだ判然しない。 伊之助が
長煩いの床の敷いてあるところは、先代金兵衛の晩年に持病の痰で寝たり起きたりしたそ....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
抱を致します。山之助は心配をいたして種々と申しますると、 繼「なに仮令半年一年の
長煩いをなすっても私が御詠歌を唄って報謝を受けて来れば、お前さん一人位に不自由は....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
家で有りますから、そこへ往って暫く厄介になって居ます内に、母が煩い付きましたが、
長煩い故病院へ入れる事も出来ませんようになったので、仕方なく私はこんな処へ這入り....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
とある楼に身を沈めたのが、この近所に長屋を持たせ廓近くへ引取って、病身な母親と、
長煩いで腰の立たぬ父親とを貢いでいるのがあった。 八 少なからぬ....
「女の決闘」より 著者:オイレンベルクヘルベルト
れませんでした。わたくしはその恋愛が非常に傷けられたと存じました時、そのために、
長煩いで腐って行くように死なずに、意識して、真っ直ぐに立ったままで死のうと思いま....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
した。 ……で、その五日ほどの間に、かれは、うそのようにげッそり窶れた。どんな
長煩いでもしたあとのように自分にもそうトボンと感じられた。それほど、かれは、その....