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「長着〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

長着の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
薄く化粧をしている。煤色《すすいろ》と紺の細かい弁慶縞《べんけいじま》で、羽織も長着も同じい米沢紬《よねざわつむぎ》に、品のよい友禅縮緬《ゆうぜんちりめん》の帯....
隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
は村の若い女のよい手本だ。おとよさんは仕事姿がえいからそれがえいのだ。おらアもう長着で羽織など引っ掛けてぶらぶらするのは大きらいだ。染めぬいた紺の絣に友禅の帯な....
猫車」より 著者:宮本百合子
直二も湯から上って来ると、力仕事で急に大人びた体に合わしては少年ぽい絣が荒すぎる長着姿で、左っ側へ。一日の疲労と満腹とで若い兄弟はどちらものうのうと体をのばし、....
石油の都バクーへ」より 著者:宮本百合子
の間へ耳の立った驢馬をつけ、その轡《くつわ》をとって、風にさからい、背中を丸め、長着の裾を煽られながら白髯の老人がトボトボ進んで行く。――四辺の荒涼とした風景に....
純情狸」より 著者:佐藤垢石
た。 小みどりを、同じ白州へ引き据えた。友禅模様の、めざむるばかりにあでやかな長着、緋縮緬の長|襦袢が、いましめられた姿の裾からこぼれんとする。恰も、雨にうた....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
藤吉と異名を取ったそのころ名うての合点長屋の目明し親分、藍弁慶《あいべんけい》の長着に焦茶絞《こげちゃしぼ》りの三尺という服装《こしらえ》もその人らしくいなせだ....