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長短
「長短〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
長短の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
はみな自分の分身のように感じられた。翁は山々を愛するがゆえに、それ等の山々の美醜
長短を、人間の性格才能のように感じ取った。事実、山には一目見ただけでも傲慢であっ....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
文字盤が現われてくるのだった。そのときなおも精神を統一すると、その文字盤の上に、
長短二つの指針がアリアリと浮んでくるのであった。ああ、今は何時何分だな――。そう....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
になろうではないか。お互いに違った方面に向かって発展して来ているが、しかし互いに
長短相補わない道理はない。諸君は心の落ちつきを失ってまで膨張発展を遂げた。われわ....
「カンカン虫殺人事件」より 著者:大阪圭吉
んな眼に逢わなかったのは、屍体の位置と注水孔との距離の遠近とか、重に縛られた綱の
長短とかが影響していたに違いないんだ――。』 喬介は語り終って莨の吸殻を海の中....
「怪塔王」より 著者:海野十三
炭やき爺さんは、竈の屋根にのぼり、煙突のそばに立って、一彦が紙きれに書きつけた
長短の符号をみながら、煙突に風呂敷をかぶせて、煙をとめたり出したり、大汗になって....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
屋……と奥筋でも称うるかどうかは知らない、一種広告隊の、林道を穿って、赤五点、赤
長短、赤大小、点々として顕われたものであろう、と思ったと言うのである。 が、す....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
て取ったので、つかつかと靴を近けて差覗いたが、ものの影を見るごとき、四辺は、針の
長短と位地を分ち得るまでではないのに、判然と時間が分った。しかも九時半の処を指し....
「春昼後刻」より 著者:泉鏡花
まま、覚めなければ夢ではなかろう。何時か聞いた事がある、狂人と真人間は、唯時間の
長短だけのもので、風が立つと時々波が荒れるように、誰でもちょいちょいは狂気だけれ....
「妖怪学」より 著者:井上円了
ろの成績を得たり。その後十余日を経て、再びその書生と婦人と余と三人相会して、大小
長短一定せざるいろいろの竹を用い、いろいろの蓋を取りてこれを試みしに、みな好成績....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
成績を得たり。その後十余日を経て、再びその年少輩と婦人と余と数名相会して、大小、
長短一定せざるいろいろの竹をとり、いろいろの蓋を用いてこれを試みしに、みなその成....
「日本画と線」より 著者:上村松園
画は線があって初めて色彩を持つもので、色彩を先にすべきものだとは思いません。線の
長短や緩急が互いに交錯して、物象の内面外面を現わす妙味は、到底言葉に云い尽せませ....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
回もしくは二回会合することあるのみ。 寺院にて礼拝、説教の度数およびその時間の
長短は、世とともに変遷すという。昔時は、ヤソ教は毎日礼拝を行い、その時間またいた....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
信じておるらしい。(下略) 西洋の風俗にも長所と短所とがあり、わが国の習俗にも
長短があるが、その要は、かれの長を取りてわが短を補うようにせねばならぬ。今回豪州....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
この辺の兼ね合いはなかなか難しいものです。こういう言葉があります。 有無相通じ、
長短相補う。 このよき調節の伎倆は、やはり自分に対する活きた眼を備えることによ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
は既に密接な協力が行なわれているであろうし、また運用についても不断の研究によって
長短相補う如くせねばならぬ。例えば、東ソ連の航空基地は満州国境から何れも(西方は....