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「長範〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

長範の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
間と云う無法者に逢っては不運と諦《あきら》めるより仕方がないので、もし世間が熊坂長範《くまさかちょうはん》ばかりになったらいかなる盛徳の君子もやはり吾輩のような....
」より 著者:宮本百合子
大さなど、他のの三四倍あった。肢や腹に微細ながら黒く剛い毛が生え、蠅の世界の熊坂長範というようだ。―― 源一は、凶猛そうなその姿から一種動物的な挑戦慾を刺戟さ....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
口の腰に垂れて、舞う時|靡いて見ゆる、また無き風情なり。狩衣の袖もゆらめいたり。長範をば討って棄て、血刀提げて吻と呼吸つく状する、額には振分たる後毛の先端少し懸....
星女郎」より 著者:泉鏡花
、薙刀小脇に掻込んだ、面には丹を塗り、眼は黄金、髯白銀の、六尺有余の大彫像、熊坂長範を安置して、観音扉を八文字に、格子も嵌めぬ祠がある。ために字を熊坂とて、俗に....
新感覚論」より 著者:横光利一
有力な賓辞に対する狭小な認識はそれが批評となって現わされたとき、勿論芸術作品の成長範囲をも狭小ならしめることは、一例を取るまでもなく明かなことである。最近|遽に....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
(この前の分)でかくのを忘れましたから一こと。おめにかかったとき、私がすこし熊坂長範めいたことを云ったら、あなたは、そんな風に云々と笑っていらした、覚えていらっ....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
長の名刺を持参してざんす」 これを見ると、国際愛国土木建築、石川組社長、石川|長範。ズッシリと百円札ほど重みのこもった名刺であった。こういう名刺をいたゞくと、....
鸚鵡蔵代首伝説」より 著者:国枝史郎
女に姿やつしてよ、中仙道から奥州街道、東海道まで土蔵を破らせりゃア、その昔の熊坂長範よりゃア凄いといわれた綱五郎、聞きゃア草深え川路の山奥に納谷という旧家があっ....