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長細い
「長細い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
長細いの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
のよ。帆村さんも、あっちへいらっしゃらない」 特別室というのは広間の隣りにある
長細い別室で、ここには割合にゆっくり麻雀|卓子が四台並べてあり、椅子にしても牌に....
「地球盗難」より 著者:海野十三
眼は炯々として野獣のように輝いているという怪人物、身には汚れきった洋服を着、妙な
長細い黒革作りの鞄を肩から吊るしたところの姿にはどこやら見覚えがあった。それもそ....
「栄螺」より 著者:田畑修一郎
岩の側面や下側、海底などの割れ目を丹念にのぞいて行くのである。いるときには、その
長細い割れ目の中にぞろっと列をつくってぎっしり並んでいる。あまり沢山だと大きいの....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
て、先のと絡み合いながら、これもパリ/\卵の殻を喰いはじめた。青黒い滑々したあの
長細い体が、生き縄の様に眼の前に伸びたり縮んだりするのは、見て居て気もちの好いも....
「火星兵団」より 著者:海野十三
すばらしいこの大空艇であろうか。
そういえば思いだしたが、このまえ、地底に変な
長細い部屋が、しきってあると思った。あの時見た魚雷のしっぽのようなものは、実に、....
「夜の靴」より 著者:横光利一
他の何ものでもないただ一本の白い花。それもその茎のうす青い、今にも消え入りそうな
長細い部分がだ。――風はもう秋風だ。 八月――日 小牛が病気になって草を喰べ....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
もある。けれどもかぶっていた毛むくじゃらな身の皮と、それをのせているらしい二本の
長細いすねは、それらしい。 夜はいよいよ暗かったが、この黒い影法師は星明かりに....
「挿頭花」より 著者:津村信夫
戸隠の月夜は九月に這入ると、幾晩もつづいてゐた――。 昔、寺侍が住んでゐた長屋、そして一棟の
長細い渡り廊下のやうな納屋の壁にそつて、鶏頭の花が咲いて、もう気の早い冬支度か、....
「旅客機事件」より 著者:大庭武年
二名の機員に、操縦桿を握られたアメリカ・アトランテック社製の美しい旅客機は、その
長細い胴体に二人の乗客――一人は商人風な小柄な男、一人はでっぷり肥った重役型の美....