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長続き
「長続き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
長続きの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
別嬪《べっぴん》が居たが、切符を売る序《ついで》にほかの約束まで売るので、とても
長続きがしない。今残っているのは極めて現実的な売れ残りばかりだと、序にその「通」....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
がと案じています。そりゃあ御信心でございますけれど、あんまり無理をするとやっぱり
長続きが致しませんからね」 「その若いおかみさんというのはどこの人で、どんな願《....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
ばいけない。 引抜き問題にからんで思わぬ脱線をしてしまった。 次に四社協定が
長続きをした理由の一つとして、ここ一、二年映画界にあまり大きな変動がなかったこと....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
段、笑止の事に御座候。 ――格別|上智のものの申し候には、今般英仏とシナとの戦争
長続きはあるまじき由、左候えばイギリス使節はほどなく御当地へ参り申すべく候。憚り....
「黒い地帯」より 著者:佐左木俊郎
両側から禿上って行く禿頭の、黒い髪が中央に残っている前額部の形だった。併しそれも
長続きはしなかった。赭い触角は両側から次第に黒い地帯を抱込んで行った。そして二年....
「転機」より 著者:伊藤野枝
んでしょうね。」 「そりゃそうだろう。」 「だけど、人間の同情なんてものは、全く
長続きはしないものなのね。もっとも各自に自分の生活の方が忙しいから仕方はないけれ....
「梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
てて、胸へ縛り付け、自分が負ぶさった格好をして銭を貰うもの――これは評判が好くて
長続きした。半身肌脱ぎになって首から上へ真白に白粉を塗って、銭湯の柘榴口に見立て....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
よく考えては独り言を言った。 「おまえはこのごろあんまりよすぎるよ。これはどうも
長続きしそうもない」 でもなぜ不幸が来なければならないか、それをまえから予想す....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
やじから聞いた話に、大臣の家は女中が六人いるが、始終いれ替り立替りして、いっこう
長続きしない。なぜだろうと調べてみたところ、結局こういう訳だという。 大臣の家....
「政治に関する随想」より 著者:伊丹万作
相反した特権階級の御用議員どもを多数に議会へ送り込み、いつまでも国民大衆の不幸を
長続きさせる政治をやらせようとしているのである。 現在の劣悪な候補者の多くは、....
「女優の親」より 著者:岸田国士
、素人でたま/\ある面白味があつたりなどしても、それは非常にはかないものである。
長続きするようなことはあり得ない。 自分の娘を、あゝいう仕事に行きたいというま....
「死の接吻」より 著者:小酒井不木
ード・パズルに乃至は又、センセーショナルな探偵小説に力を入れても見たが、いずれも
長続きがしなかった。彼はこの厭き性を自分ながら不審に思った。そうして、恐らく自分....
「審判」より 著者:カフカフランツ
り、次に重要な仕事だという考えが彼の心をとらえもしたのだったが、ただ残念なことに
長続きがせず、間もなく話に耳を傾けることから気がそれてしまい、それでもしばらくは....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
れた」というのである。そこまではたいへんよろしい。しかしこの改悛の状は、どうやら
長続きはしなかったらしい。一、二カ月もせぬうちに、はやくも京童は伯爵とある貴夫人....
「はつ恋」より 著者:神西清
できまいと、改めてまた心に思った。 この小さな一幕のあったあとは、罰金ごっこも
長続きしなかった。みんないささか気詰りになってきたが、それは当のその一幕のためと....