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「長考〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

長考の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
健康が気にかかるというふうに、それを三郎に言って見せた。じっと盤をにらんだ益穂の長考はまだ続いていた。そこへ月を踏んで来る人の足音がした。お民はその足音で、すぐ....
創生記」より 著者:太宰治
ろ、百聞、万犬の実、その夜も、かれは、きゅっと口一文字かたく結んで、腕組みのまま長考一番、やおら御異見開陳、言われるには、――おまえは、楯に両面あることを忘れて....
富岡先生」より 著者:国木田独歩
いて、私直ぐ停車場まで送って今帰った処じゃがの、何知るもんかヨ」 「フーン」と校長考えていたが「何日頃|帰国ると言われた?」 「老先生は十日ばかりしたら帰る、そ....
」より 著者:織田作之助
いので、負けたら蓮池から亀の子を掴まえて、和尚にくれてやることにした。実力以上の長考をしたが、ハメ手に掛って負けた。 夕闇の色を吸いこんで静まりかえった蓮池の....
呉清源」より 著者:坂口安吾
々ムリなのだが、私も大いに闘志をもやしたせいか、呉氏を攻めて、呉氏の方が私よりも長考するような場面が現れ、こう考えられては、私の勝てる筈はない。アッサリ打棄られ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
長いところへ、今まで見聞のなかった特殊な事柄を語るのだから、一々メモと首ッぴきに長考連続、ついに半日語りつづけた。 すでにしぼる血をしぼりつくした海舟、しかし....
しゃもじ(杓子)」より 著者:佐藤垢石
物語った。ところが友人は一向にこれを信用しない。 着想として、奇抜だな。昨夜は長考に耽ったことだろう。貴公――。 いや、ほんとうだよ。作りごとじゃない。僕が....
」より 著者:織田作之助
なく、蓮池から亀の子一匹掴えて、負けると和尚に呉れてやることになった。実力以上の長考であったが、結局豹一が負けて、涙を流した。 夕闇の色を吸いこんで静まり返っ....